高IQ同士の超絶駆け引きがたまらない
ダニー・ローマン(サミュエル・L・ジャクソン)は、シカゴ警察東分署の敏腕交渉人だった。ある日相棒のネイサンの年金基金が盗まれていることを知り、内部の犯行とダニーがネイサンから聞かされる。後日ネイサンと会う約束をしたダニーは、殺害されているネイサンを見つけたところ、ネイサンの殺人容疑と年金基金を横領した罪で拘束されてしまう。司法取引のためたった1日の猶予を与えられたダニーは、妻の制止を振り切り、内務局にいた4人を人質にしてビルに立てこもってしまう。ダニーは西分署の敏腕交渉人のクリス・セービアンを交渉人に指名し、ダニーとクリスの交渉人同士のすさまじい駆け引きが繰り広げられていくが・・・・・・。 シリアスな作品からメジャーな作品まで幅広い役柄をこなすカメレオン俳優、サミュエル・L・ジャクソンと、『アメリカン・ビューティー』でアカデミー最優秀主演男優賞を獲得した名優、ケビン・スペイシーの非常にハイレベルな頭脳戦を堪能できます。 日本の警察では交渉人という係の定義が薄く、立てこもり事件では肉親や友人に話してもらって説得する方法が一般的です。しかし欧米の警察では心理学を治めた交渉人がおり、決して肉親に説得させないそうです。交渉人が犯人を説得するというよりは、犯人と交渉人が信頼関係を得たあとに犯人が投降するのを待つか、交渉が決裂すればSWATなど警察の特殊部隊が突入するそうです。日本にもこのような制度があればもっとスムーズな事件解決ができるのではないかと思いました。 ただし、この映画の前半は面白いのですが、後半は普通の映画です。普通に犯人を見つけて逮捕する結末なので、期待しすぎると少し残念に思うかもしれません。
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