なんでこうなった?
夢落ち?
未だにコネクトを聞くと、涙を我慢する事に苦労してしまう。
暁美ほむらの苦労や苦痛、苦悩を考えると、どうしても。
泣かない為に色々考え、夢落ちにしたらどうか、と考えてみた。
なのでここからは全てが暁美ほむらの夢だったらとの仮定の下で進めて行く。
まずは登場人物
彼女達を立ち位置や性格などから、キャラ分けしてみた。
まずは鹿目まどか。
暁美ほむらの最高の友達だが、最初は助けられて、憧れて、助ける存在になりたいと願う。
これは、過去の自分から変わりたい願望の表れではないか。
自分で変わるきっかけを作る事が出来ないから、外部からのきっかけがあれば変わる事が出来るという、思考の流れと思う。
また鹿目まどかは、暁美ほむらにとっての理想的な人物像であり、この頃の女子によく見受けられる百合的な要素も微かに見られる。
これは恋愛への憧れと、長い病院生活から、異性との接触が少ない為、心理的にも分かり易い同性が、パートナーとして選ばれたのだろう。
以上から、鹿目まどかは暁美ほむらにとってのキーパーソン的な存在であり、最終的には人生の伴侶足り得る存在だろうと考える。
ただ、そこに同性の問題がある為、結ばれるのは難しいと考え、ある意味死別に近い結末にして、悲恋的な要素を入れたのだろう。
そして死後に再会できるという、救いを設ける事で、闘病生活の中で感じてしまうであろう死への恐怖への耐性にしているのではないかと思う。
さらに最終的に彼女の事を覚えているのが暁美ほむらだけという事で、独占欲も満たす結果だろう。
次に巴マミ。
頼れる先輩であり、ベテランの魔法少女。
一見すると完璧に見える存在だが、その実、精神的な脆さを持っている為、それが原因で死んでしまう。
巴マミに関しては、良き先輩である反面、独占したい鹿目まどかを奪いかねない、ライバル的な存在だ。
良き先輩である彼女が、鹿目まどかと親しくなる事で、より鹿目まどかが素晴らしい存在になる。
その鹿目まどかと特別な自分もまた。
巴マミがシャルロッテにもぐもぐされたのは、鹿目まどかに対する独占欲の表れだろう。
大事な存在が、より高められれば巴マミは言葉は悪いがひとまず用無し。
と、なれば早めに退場頂くのが良いとの考えだろう。
残酷な死に方は、暁美ほむら自身が考えた、特別な存在を奪おうとした設定に対する八つ当たりかもしれない。
次は美樹さやか。
鹿目まどかの親友的なポジションの彼女は、暁美ほむらの一部を自己投影した姿と考える。
一見似てない様に見える二人だが、好意を持っている相手に臆病な所や、根っこが自虐的な所など、共通できる部分も多い。
そんな彼女に悲しい結末を迎えさせる事で、自分はこうならないという、戒めの様なものにしたのではないか。
また、魔法少女自体に悲劇性を持たせる為にも、彼女の存在は重要だ。
その彼女を打ち倒す事で、自分自身のそういう部分を否定し、打ち消す、その為に彼女は必要だったのだろう。
最後に佐倉杏子。
アウトローな彼女は、ある意味暁美ほむらとは全く正反対の性格だ。
鹿目まどかの為に生きる自分と、自分自身の為に生きる佐倉杏子。
きっと鹿目まどかとは別の意味での憧れの存在だろう。
健康による大きな縛りを受けている暁美ほむらにとって、自由に生きる佐倉杏子はいわば夢の存在だ。
普通に生きていれば絶対に無理な生き方、それをさせる事で、夢を叶えたのだろう。
アウトローにする為に、かなり酷い背景となった彼女だが、最後に美樹さやかと共に死んでしまったのは、 美樹さやかと共に、無謀とも言える自分の夢に決別する為に必要だったのだろう。
舞台背景とストーリー
漫画であると言う点を無視して、魔法少女や魔女、QBの存在はいかにもなものだ。
誰しも一度は妄想する、自分は特別な存在で、身の回りの人を、世界を救うんだと言う、所謂厨二病。
魔法少女の設定が歪んでいるのは、きっと心臓の病で入退院を繰り返し、自分と世界に悲観的になっているが故だろうし、QBの存在は、まるで非情で回避できない現実の様だろう。
その中で、彼女は夢であったであろう、健康を手に入れ、ある種彼女が望む世界へと進んでいく。
魔女との戦いを経て減っていく魔法少女達。
ある意味伴侶たる鹿目まどかと二人きりになっていく中で、彼女の想いは暁美ほむらに向き、悲劇の中にはきっと暗い悦びがあっただろう。
そして、ワルプルギスの夜との戦いで鹿目まどかが魔法少女になり、願いを叶え、暁美ほむらは本当の自分の願いを、夢を叶える事になったのだろう。
それは、常に死を意識した生活の中で、死後の安楽と、自分の理想の存在との永遠。
そこに至る生きている世界で、共に生きている魔法少女は、理想の先輩である巴マミと、憧れの存在である佐倉杏子。
自分にとって忌諱すべき、似た存在である美樹さやかは戻らずに終わる。
生きていく世界では、自分一人が覚えている鹿目まどかに想いを寄せつつ、死後に憧れる。
夢の悲恋生活だろう。
蛇足
最後にこの推察は叛逆の物語は全く考慮していないものであり、こうだったらどうだろうという、妄想の元で書いている。
ここまで書いてみて、もしこんな話であれば、暁美ほむらには元の話以上に救いがなく、最低の物語になってしまうと考える。
蛇足になるが、私は暁美ほむらのファンで、一番幸せになって貰いたかったが、書いてみてなんでこうなったのか、とても悩ましい所だ。
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