最高に面白いアンダーグラウンドな作品
大好きな作品の一つ
自分の中では日本ドラマの中で5本の指に入るぐらい好きな作品です。平凡な銀行員が夜の世界で男達を相手にどんどんと成り上がっていく姿は、見ていてすがすがしいものがありました。「5千万」と言いながらお金を巻き取るシーンは名シーン、名台詞だと思います。
1話目からまさかの展開
ドラマは大体1話目は平凡な日常を描いて、2話目以降に展開が変わっていくものが多いと思いますが、このドラマは1話目が始まってすぐに主人公が横領をして大金を持ち逃げするというまさかの展開でした。なので見ていても飽きることがなく、一瞬でも目を離せないような状態でした。そういった作品の作り方が安定して高視聴率を獲得した要因の一つなのではと思います。
米倉涼子のハマり役
米倉涼子や釈由美子、仲村トオルなど豪華な顔ぶれだが、特に米倉涼子が良かった。それまでの米倉涼子は自分の中ではサバサバとした健康的なイメージであったため、こういった夜の世界が似合うような女優ではなかったが、この作品の元子はまさにハマり役であった。銀行員時代の元子は暗く、表情に活気はなく、周りと仲良くせずに孤独な感じであったが、一転、夜の世界では正反対の性格になっていた。明るく、顔には生気がみなぎり、周りのホステスとも上手くやっているように見えた。こういった二面性を演じるために米倉涼子が最適だったのはと勝手に思っている。なぜなら米倉涼子は上述で述べたとおり、世間のイメージ的には健康でハツラツとした姉御的な感じだが、芸能ニュース等の情報によると実のところは小心者で甘えん坊な性格らしい。そういった世間のイメージとのギャップが元子の2面性を表現するのにピッタリだったのではと思っている。
元子の目的はなんだったのか
元子の目的は結局なんだったのか、最後まで答えが出せませんでした。もちろん非常にお金に執着しておりお金も欲しかったと思いますが、決して貯めようとはせずに巻き上げたお金をいとも簡単に使ってしまいます。成金とかもそうですが、お金持ちになりたいのであればお金を貯めたり、ビジネスが軌道に乗ればもっと稼ごうとするものですが、元子はそうではありませんでした。そうすると権力や地位を求めていたのかとも思いますが、カルネを手に入れた時も喜びは一瞬で、すぐにロダンを欲しくなりカルネを手放してしまいます。さらなる高みを目指していたのかもしれませんが、それではさらに上、さらに上とキリがないでしょう。個人的には途中で安島に対してチラッと女の顔を見せたのを見て、結局元子は愛が欲しかったのではと思っています。男に依存する女が嫌いなのは実は自分もそういう人間だからということなのかもしれません。
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