女性が隠したがる一面をコミカルに描いた作品
仕事とプライベートの差が極端な女性
仕家にいることが大好きで、ひたすらぐうたらしている主人公、ホタル。
自宅にて遭遇した際には、誰だかわからないほどの変貌ぶりに部長は驚いたわけだが、最終的にはそんなホタルを理解し結ばれることとなる。
ホタルが愛された理由を考察してみる。それは、まさに仕事とプライベートの「ギャップ」であっただろうと思う。
彼女は仕事とプライベートに「ギャップ」があるのであって、ワークライフバランスが悪いわけではない。仕事は目一杯頑張り、家ではビールを飲み縁側で寝転がって好きなように過ごしている。ただだらしないだけの人間ではなく、メリハリのある人間だったのである。
彼女の干物っぷりは仕事の頑張りのおかげで魅力となった。
そのギャップは極端ではあったが、だらしない自分を認め、ちょっと仕事頑張ってみようかなと思える作品である。
干物女でも幸せになれるかもしれないと希望を持てる
女性なら誰しもいつも美しくあれたらと思っていないだろうか。
だらしのない姿は見せなくないが、やはりそういった部分はあるものだ。
ホタルはその「だらしのない姿」が極端に描かれている人物だ。
女性が本当は隠している部分であるからこそ、ホタルに共感する。
髪は邪魔だしジャージが楽だし、たくさん寝たい、のんびり過ごしたい。ダイエットは先延ばしになるし片づけもなかなかマメにはできない。
そんなホタルの理解者が現れ、恋人ができた。
家の中で鉢合わせすることがなければホタルの干物女っぷりはバレなかったではないかとは思うが、
このドラマに共感したもともとだらしのない女性たちの干物っぷりが悪化しないことを願う。
干物女ホタルと蛍
蛍はきれいな水と流れる川とありのままの自然がないと生きていけない、というお決まりのフレーズが流れる。
名付け親は祖母であろうか。
そんな蛍と同じ名前をもつ干物女ホタルにとっての生きる条件は何か考察してみる。
きれいな水から連想されるのは「おいしい食料」や「快適な住まい」、つまりビールや縁側付きの快適な家ではないだろうか。
流れる川から連想されるのは「刺激」「良い変化」、ホタルにとっての仕事や部長との出会いともとれる。
ありのままの自然からは「ありのままの姿でいる自分」が連想される。干物女でいることだ。
ホタルは彼女の名前にぴったりな生活を自ら好んでしているとも言える。
彼女の幸せが蛍のように儚く短く幕を閉じないことを願う。
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