恋に奥手な桑原と支倉の歩み寄りを丁寧に - 白衣のカノジョの感想

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白衣のカノジョ

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恋に奥手な桑原と支倉の歩み寄りを丁寧に

4.04.0
画力
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ストーリー
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キャラクター
4.0
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4.0
演出
4.0

目次

支倉先生のまさかの行動から始まる恋

自慰行為をですね、なんと女が男の前でやるっていう…不思議な始まり方をします。それを職場の同僚に、しかもその同僚の部屋で見られるという、何たること…!ほとんどしゃべったこともないような状況から、なんでこんなことになったんだ…?と少し違和感もありましたが、そのネタばらしはきっちり後半の巻で教えてくれました。なんだ、やっぱりお互い少しずつ気になってたんじゃん。初対面の酒の席でこんなことをやってくれたのかと思ったら引くわ~…と考えていたんですけど、納得させてくれてよかったと思います。

まず1巻は、支倉先生の天然なのかわざとなのかわからない行動の数々、そしてそれに振り回されながらも気にならずにはいられない桑原先生の気持ちが事細かに描かれていきます。パンツ履かないとか訳がわからないのですが、そこはまぁ男のロマンみたいなものも含めているということで…描写が過激には感じなかったですけど、どうでしょうね?確かにいろいろな行為たちが描かれていますが、どれもお互いいじらしいというか、かわいかったなーと思うので、許せちゃいました。もちろん、桑原先生が経験者としてリードしてってくれますが、そこに天然の返しがあり、それを真剣に考えてしまう桑原先生の真面目さもまたおもしろいですね。お互いにとても慎重で、奥手であることが伝わってきます。

桑原先生の髭が、個人的には痛そう…って思ってしまって、そこばっかり気になったときもありましたが、髭萌えの人もいますもんね、たぶん。支倉先生には、白衣・メガネ・天然ドジっ子・黒髪などなど、日本人的にかわいいとされる要素すべてぶちこんでくれたなと思います。ずいぶんとナイスバディなのは反則だ。

恋…のはずがなかなか気持ちは進展しない

お互いに、間違いなく好きなんだと思うのに、なんかズレている…割と常識的なのが桑原先生なんですけど、支倉先生は恋も男の体も知らなかったような人。少しずつ気持ちを教えあっていく、正直な言葉や正直な悩みに共感もできました。大人になったって、恋はいつでもわからないものですね。そこにプラスして、学校にバレたらやめなきゃいけないっていうのが足かせになって、堂々とそういう関係にあると言えないことも、はっきりした関係を示せない原因になっていました。やきもきさせられましたよ本当に。

1巻では桑原先生がキウイアレルギーだったっていうことで未遂に終わったり、支倉先生のストップが入ったりと、なかなか結ばれなかった2人。タイミングは家だと思ってたのにまさかの保健室?!というのは驚きだった…バレないようにするんじゃなかったの?始まっちゃったら止まらんよね…。結ばれてからはもう毎日のようにいちゃいちゃいちゃいちゃ…保健室でも家でもお楽しみです。いいなーラブラブで。支倉先生も慣れてきて、どんどんエロい方向へ…いや、いいんですけどね、ラブラブで。

濃いラブシーンを楽しむだけじゃなくて、行為のたび、お互いがお互いをどんどん知っていくというのがわかるのがまたいいんですよ。何が恥ずかしいとか、あの時なんでこう言えなかったとか、裸になっていると普段より少し大胆に・正直になっているこの2人。なんでそこを考えるの?という支倉先生のかわいさにどんどん桑原先生がハマっていくのです。

お互いが持つ恋愛への恐怖心

恋は楽しいもので、ドキドキさせられるもの。だけど、ある程度大人になってしまうと、全部わかったような気がして、またそんな危ない橋を渡ろうって気になれなくなるんですよね。別にあってもなくても…と思ったり、気持ちの赴くままに夢中になることが嬉しいよりも逆に怖い気がしてくる。今までの自分の常識や生活のリズムを乱すものでもありますからね、恋愛は。相手を想い、自分以外のために行動することのエネルギーって、社会人になるほど少ない気がする。自分が癒されたいと思っちゃってるから。ただ、求めているのもまた確かで、出会えてしまったらもう爆発しちゃうわけです…!

桑原先生なんか特にそうですよね。自分は普通に恋愛してただけだって思ってた相手が、実は既婚者で知らないうちに不倫させられてたっていう経験をしている彼。そしたらなんかもう一度恋しようって気にならないじゃないですか。次もそんな人だったらどうしようって恐怖を感じてしまう。そこに支倉先生みたいなとても都合のいい人が現れても、これは罠なの?手を出されたいの?何なの?って怖くなって迂闊に勝負に出れない…後から桑原先生の過去編を知り、もう一度1巻冒頭へ戻って読み返すと、あーそういう気持ちだったんだ~ってより深みが増します。ようやくスタートを切れたとき、やっぱり相当嬉しかったんじゃないかなーと思いますよ。

支倉先生の方は、今までうまく自分を表現することができなかったんでしょうね。それが、自慰行為をみられるというとんでもない失態をおかしたこと・パンツをはいていない時があると知られたことなどにより、恥ずかしさを通り越してくれたというか。そこも含めて嫌がられない桑原先生と出会えて、本当によかったなーと思うばかりです。

合意の上付き合うということのデカさ

ようやく「付き合う」という言葉を口にした桑原先生。いや、もう恋人だったけどね?やってることは…。それでも、体裁上でも関係性をはっきりさせるっていうことが、これだけデカいんだなーとしみじみしましたよ。付き合うと決めてから、お互いが間違いなく好きだと言えて、間違いなく一緒に居たいと言えて、求めることに後ろめたさが全然なくて、愛の言葉もより深く響いてくる感じがするんですよ。嬉しいよね。こういう細かい気持ちって、うまく言葉や表情で表現できるようなものではないと思っていたのですが、この作品ではそのあたり非常に巧いと思います。

学校にバレる・バレないの話だって、結婚を前提にして、どっちか辞めたら大丈夫だしね?あれだけ今の仕事を大切にしたいって2人とも思ってたのに、本気の恋って恐ろしいわ~…何を大切にしたいかということは、人生においては容易に変化するんですよね。それって怖いし、できれば今のまま変わりたくない!なんて思う。そんなの無理な話なので、変化しながらもブレることのない気持ちを軸に置きながら、共にあろうとすることのできる人と結婚できたら最高ってことですよ。

バレるとか余計なイベントがなくて楽

バレてはいけない職場内恋愛の漫画では、結局バレるのがお約束。この物語ではそういう余計なところがなくてよかったなーと思っています。だって疲れるじゃないですか…白い目で見られるとか一回離れなきゃならないとか、めんどくさくて。それよりも2人の気持ちがどう動いていくかを描いていて、生徒からのアプローチとかも軽めだったし、早くくっついちゃえ!!って単純に応援できる話でした。

体の関係だけじゃ、何か足りない。そこを少しずつ紐解いていって、歩み寄っていく桑原先生と支倉先生の姿をみれるのが楽しかったです。始まりはあんなことからでしたけど、大人なりに考えて、間違わないようにって一生懸命なところがかわいらしかった。桑原先生にはこれからもずーーーっと支倉先生を大切にしてあげてほしい。もうそれだけが望みです。

ラブシーン満載、メガネと白衣を身にまとう支倉先生に悩殺される、そんな物語でした。

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慎重に少しずつ歩み寄って知っていく

酔っぱらうって怖いらしい支倉先生がね…まぁなんで?って思うけど、自慰行為をしているところを桑原先生に目撃されたことがきっかけになって、物語はめくるめく展開をしていく。酔っぱらうって、怖いんだね。何をするか・言うかわからないし、いつ眠ってしまったのかも覚えていない。酔っ払いはだめだわ。さて、なんでそんな状況になったか?ということは置いといて、まずはその行為を目撃した・されたことにより、お互いが意識せざるを得なくなり、結局は付き合うところまで発展する。どちらかというと、序盤は桑原先生の視点で、こういうときはどうしたらいいんだろう?って悩み、少しずつ支倉先生を解き明かしていく感じ。後半では支倉先生の立場から、桑原先生が気になって仕方なかったことがバレていく。支倉先生の行動はとにかく謎だし、なんで?っていうポイントを質問してくる。そのせいか桑原先生が常識人っぽい。どれだけ急いでいようとパンツを...この感想を読む

4.04.0
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