とにかくかっこいい絵と奇抜な設定
主人公の設定
主人公「バッシュ」の設定がまずおもしろい。
600億$$(ダブドル:作品内での通貨)という莫大な懸賞金がかけられ、
ヒューマノイドタイフーン(人間台風)と呼ばれている。
作品内ではここまでいくと人災ではなく、自然災害だということで
「バッシュ」の懸賞金が外されるところから物語はスタートする。
こんな多額の懸賞金がかけられる男は
いったいどんな凶悪でハードボイルドでダンディなやつかと思いきや
見た目は完全に優男である。
常に笑顔で、旅先の町人たちともすぐにうちとけ、
子供たちに間接技をかけられ、ガンマンのくせに人を殺さない平和主義者である。
作品の舞台は砂漠の星で銃が物を言うバイオレンスな世界。
「バッシュ」はそんな世界でどうして懸賞金をかけられ、殺さずを貫くのか。
物語が進むにつれて「バッシュ」の謎が解き明かされていく。
とにかく絵がかっこいい
このTRIGUNというよりも
作者である内藤泰弘さんの描く絵がとにかくかっこいい。
表紙を見るだけでも並べて楽しめるほど。
余計な台詞や説明文もなく、絵の構図でバシッと決めてくれる。
作者はアメコミが大好きで強くその影響を受けている、とインタビューなどでも答えている。
作品中に出てくる個性的な武器たちもアメコミの影響からかユニークな物も多い。
「バッシュ」が扱うのは大口径のリボルバー。
これだけならよくありそうな感じだが、
実は「バッシュ」の左腕は義手で隠し銃が仕込まれている。
この隠し銃の連射力がハンパない...。
また、途中で仲間になる牧師の「ウルフウッド」が持つ武器は
人ほどの大きさがある十字架。
もちろん、ただの十字架ではない。
普段は布に包んでいるが、その正体は個人兵器最強の「パニッシャー」。
ロケットランチャーにマシンガン、拳銃をいくつも収納するスペースもあり、
ときには地面に突き立てて盾にしたり、接近戦でハンマーのようにぶん回したりと
もうめちゃくちゃである。
ただ、やっぱりかっこいいのである。
本編以外の楽しさ
TRIGUNの面白さはとりあえず3巻で終わってしまう。
しかも、「バッシュ」の謎について核心に触れたところで終わる。
これはTRIGUNは一旦、ここで終わり、
TRIGUN MAXIMUMに続くのである。
それはTRIGUNの掲載誌が廃刊となってしまったためである。
こんな笑えない話しも作者は巻末マンガでネタにしてしまっている。
実はこの巻末マンガもゆるい感じが人気である。
内容はだいたい作者のマンガ以外の仕事や
取材でどこそこに行ったなどである。
作者はゲームやフィギュアなども関わっているのでその裏側の話しである。
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