「しょく」と入力すると「殖」が2番目位に出るほどのファンが語る「強殖装甲ガイバー」 - 強殖装甲ガイバーの感想

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強殖装甲ガイバー

4.504.50
画力
4.25
ストーリー
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キャラクター
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設定
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演出
4.00
感想数
2
読んだ人
3

「しょく」と入力すると「殖」が2番目位に出るほどのファンが語る「強殖装甲ガイバー」

5.05.0
画力
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
4.5
設定
4.5
演出
4.0

目次

作品の簡単な概要

1985年連載開始、かれこれ30年以上続いているヒーロー漫画の名作!

ある日の下校中、偶然「ユニット・ガイバー」を拾ってしまった少年、深町晶。

謎の超存在「降臨者」がガイバー(規格外品)と呼ぶ存在となった彼は、秘密結社クロノスとの

戦いを開始する・・・といった王道なヒーローものかと思いきや、クロノスは世界征服を達成して

しまうは、そのクロノス内でも謀略が渦巻くはでてんやわんや。グイグイ引っ張られるような魅力

溢れる作品なのです!

キャラクターデザインの妙! 

ガイバーの魅力と言えば、概要に挙げたストーリー展開もそうですが、なんといってもキャラクターデ

ザインでしょう!主人公ガイバーはもとより、クロノスの構成員「獣化兵(ゾアノイド)」のデザイン

は圧巻です!獣化兵の多くは、既存の動物や、伝説上の怪物などが元になっておらず、作者のオリジナ

ルデザインなのです。完全オリジナルデザインで、しかも魅力あふれるキャラクターを作っているので

すから、作者の能力の高さが伺えます。もちろん、分かりやすい動物モチーフもいるにはいるのです

が、それでも見事に「ガイバー」の世界に溶け込んだデザインラインとしているあたり、流石としか

言いようがありません。

傑作キャラクターといえば、第1話に登場し、これぞ獣化兵!という魅力に満ちたパワー系の

「グレゴール」、肩に大型の生体レーザー(これも斬新!)を備えた「ヴァモア」、最強の超獣化兵

(ハイパーゾアノイド)「ゼクトール」、そして主人公のライバル的存在にして、究極の戦闘生物

「アプトム」などが挙げられます。筆者の一押しはゼクトールです!比較的わかりやすい「カブトム

シ」型の獣化兵なのですが、カブトムシのパワーと、イメージに反して全身にビーム砲を備えていると

いうガイバーのオリジナリティ溢れるデザインラインは傑作中の傑作です!

小さな始まり、大きすぎる展開!?

偶然力を手にした主人公が、秘密結社との戦いに身を投じる・・・という始まりはありきたりなの

ですが、そこからの展開がすごかった!作品序盤~中盤にかけ、クロノスは圧倒的な力で一度は主人公

らを破り、世界征服を達成してしまうのです!もはや世界はこれまでか、と思いきや、生きていたガイ

バーらによって反撃ののろしがあげられます。そんな戦いのさなか、ガイバーとは異星人「降臨者」が

作った産物であること、その「降臨者」はクロノス、さらには獣化兵はおろか、人間、はては地球上の

生命の全てを創造した存在であるということが判明し、ストーリーは宇宙規模、地球創生の歴史にまで

発展してしまうのです!!偶然力を手にした主人公、という比較的小さな出来事から始まり、あまりに

壮大なお話へと飛躍していくのですが、それだけの広がりを違和感なく、さらっと描いてしまうのがこ

の作品のすごい所なのです。

というか、ここまでスケールのでかい設定を持った漫画というと、かの名作「火の鳥」くらいなのでは

ないでしょうか。

色々な小ネタ、よもやま話

①知ってる人には有名ですが、ガイバーは3回のOVA化、1回TVアニメ化を果たすなど、映像作品も多

彩なのが特徴です。さらにすごいことに、なんとハリウッドで実写化まで果たしているのです!・・・

まあ、主人公の必殺技がメガスマッシャーというよりミリスマッシャーだーとか、そこはかとなく漂う

B級臭とか、気になる所は色々ありますが、実写化したことは素直にほめときましょう(笑)

②筆者が思うに、作者は相当な特撮マニアなのではないでしょうか。主人公らの設定はもろ変身ヒー

ローだし(というか、漫画の初期案はメタルヒーローものっぽかったらしいです。担当からダメ出しく

らって、真逆のバイオヒーローとなったのだそうです)、敵であるクロノスの大幹部らはウル○ラマン

とかみたいなヒロイックなポーズで能力を繰り出すし、敵も味方もやったら高い所が好きだったりする

し、作中たびたび街や大きなビルやらが怪獣映画ばりにぶっ壊れるし・・・特撮ファンはにやにやしっ

ぱなしですね(笑)

③ガイバーといえば、主人公や敵の能力がメチャメチャインフレしているのが面白い。ガイバーはガイ

バーで、あらゆる物体を消滅させる威力の熱線「メガスマッシャー」や、その100倍強い強化型の「ギ

ガスマッシャー」などを備えているし、敵は敵で人工的にブラックホールを発生させたり、街一つ壊滅

させる熱線をぶっ放したり、対象を空間ごとぶった切ったり、あらゆる獣化兵の能力を取り込み、自分

の体を最適化して複数の能力を備えてパワーアップしたり、とチート技のオンパレード!しかし、一方

的に甚振る、甚振られるのではなく、チート対チートでぶつかり合っており、その辺のバトル漫画と比

べて結構バランスが取れています。そんな所もストーリーテーリングの妙なのでしょう(笑)

最後に、この漫画の最大にして唯一の欠点は、とにかく展開が遅いこと!作者の遅筆っぷりは殿堂入り

ものです。この作品のファンは、遅れに対する寛大な心をもって接してあげましょう(笑)

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