王道なBL作品 - 純情ロマンチカの感想

王道な攻め×受けのBLストーリー

BLのカップリングではいろいろなタイプがあり、純情ロマンチカという作品の中でも3つのお話があるので全てがそうというわけではありませんが、メインストーリはまさに王道だと思っています。年上、俺様、S、相手のことが大好きで大好きで仕方がないそんな攻めで見ていてたまらないです。受けも年下、素直じゃない、なんだかんだいって相手が大好きといった感じで素直になりたいけどなれないそんなもやもやしてるところにきゅんきゅんしてしまいます！普段は受けの美咲が振り回されているのに、恋愛に関しては結局のところ攻めである秋彦が振り回されているというか美咲に一喜一憂しているところがすごくかわいいですね。ものすごく愛されていることがよくわかりますし、不器用ながら愛を伝えようと必死なところを見ていて読みながらずっと応援しています。同じ作者の別作品である世界一初恋でもそうなのですが、攻めのキャラが素直になったときの表情というのがまたたまらないですね。ギャップ萌えをイラスト化したらこうなるというぐらい私には魅力的なシーンです。美咲にだけ見せる表情もたまらないですし、ベッドの中などで美咲に煽られているときの表情もまたたまらないです。ベッドシーンはR指定がない割に結構しっかり描かれているなあと思います。その黒い線いる？と思ってしまいますね。美咲を完全に襲っているのに手つきや目が優しいところにぐっときますし、そのことは美咲も気づいているでしょうからこそなんだかんだ両想いなのだと思います。正直ベッドシーンは食い入るように見てしまいますね！

男にモテモテな主人公美咲

漫画の世界としては平凡な美咲ですが、周りにすごいモテモテですね。まさにモテすぎて困る状態です（笑）もちろん本命の春彦と幸せになってほしいとは思うのですが、伊集院先生や宇佐美兄などいろいろな人に好かれまくっているのを見るとその人たちと美咲がうまくいったらどんな感じなのかなあと思わず想像してしまいます。伊集院先生なんかは元々ファンだったわけですし、ありえない話でもないだろうに秋彦を選ぶ美咲が素敵ですね。個人的には別ストーリーの野分とも結構うまくいくんじゃないかなあと思っていますが、野分はひろさんに夢中なので絶対ないですね。あくまでも二次創作的な話で見てみたい気はしています。宇佐美兄はないなあと思ってしまうところがかわいそうではありますが、彼はあくまでも美咲を好きになったことからいろいろ良い変化をしていったキャラクターであってほしいです。ちょっと正直もう略奪キャラというか美咲に惚れるキャラはいらないかなあとも思いますが、ある意味お約束にもなっている気がしますのでまだまだそんなキャラが出てくる気がします。

同じ世界観から楽しめる4つのストーリー

純情ロマンチカという漫画作品の中でも純情ロマンチカ、純情エゴイスト、純情テロリスト、純情ミステイクの4つのお話がありますね。別の話というのではなく、同じ世界観・時間軸で各お話のキャラクターもつながっている上での別作品というところが面白いなあと思います。ロマンチカの中では鬼の上条として美咲たち生徒に恐れられる存在かつ、秋彦の数少ない友人です。テロリストでは部下に当たるような存在で忍からしたら恋敵のような存在なのかなと思っています。そんな上条弘樹がエゴイストの中では典型的なツンデレで素直にはなれない甘えたで年下の野分に甘やかされているようなかわいい姿が見られるなんてすごいお得だと思っています！でもちゃんと他ストーリーで見られる部分と同様に年上としてしっかりした部分があり、焦る野分を支えたり聡したりベッドの中とは違う良い関係を築けているところに人間関係の素晴らしさを感じます。井坂さんは常にできる男でありながら自由奔放といった感じですが、恋人に対しても自由でありつつ受けなんだ！？と思いました。受けと言われればそうだなあとも思うのですが、なんとなく攻めのイメージを持っていたのでまさかと思いましたしミステイクを見てから他のストーリーを読むとすごくかわいらしく感じますし印象がまた変わりますね。

宇佐美家の存在

ただのBLのラブストーリーとしても楽しめるのですが、その中でも大きく関わってくる問題が宇佐美家についてですね。美咲にとっては恋愛としても厄介な問題ではありますが、秋彦は家の問題をどう片づけていくのだろうかと心配しています。秋彦と美咲には幸せになってほしいともちろん思っていますが、男同士でありなかなか難しい恋愛だと思います。美咲の兄たちにも話をしなければいけませんが、それ以上に宇佐美家は大きい存在ですし実際に別れさせようと動いているのでこれから何をされても不思議ではない状況かと思います。恋愛を除いても小説家として生活している秋彦をどうしたいのでしょうか？親子関係が冷めているだけに問題がこじれてしまっているように思いますが、そこは美咲の庶民派なところと素直なところで家族問題も解決できると良いなあとは思います。難しいでしょうね。親や兄だけでなくいとこの水樹さんや薫子さんのことにしても、三角関係になってしまっているのでみんなが幸せになるためには誰かが我慢をしなければいけない時が来るのでしょう。個人的には水樹さんは薫子さんを惚れさせられるくらい素敵なところをどんどん見せていってほしいですし、薫子さんも相手の好意に気づいているのであれば少しくらい気持ちを傾けていってほしいところです。水樹さん初登場のときにはすごく性格が悪いというか、意地悪だなあと思いましたが実際にすごくできる人ですし美咲としても見習うべきところがたくさんあると思うのでどうにかこじれず良い関係を築いてほしいなと思います。あれだけできる人が恋愛ではうまくいっていないところにすごいかわいく感じるというか、BL作品の中でのノーマルな恋愛なのに一番うまくいっていないところがかわいそうで面白いですね（笑）水樹さんと薫子さんの恋愛模様も番外編としていつか描いていただければなあと思っています。いつか水樹さんの誕生日とかに薫子さんからケーキが送られてくると願っています。

純情エゴイスト

私の一番好きなストーリーが野分×上条の純情エゴイストです！王道作品の中にある私の大好きな年下攻め×年上受けなんですよね。普段の生活でも野分にうまく転がされている感じはしますし野分が自分のことは後回しにしてしまうものの、しっかり者で将来のことなどきちんと考えているのでそこまで普段の立場は逆というわけではないと思います。それでもやっぱり口調などでベッドの中と普段の生活で逆転している状況は非常に燃えますし萌えますね。ちょっとずつちょっとずつでも素直な部分を見せられるようになっているので、野分の力でもっとそういった姿を引き出していってほしいです。まだ野分は働き出したところで慣れていないからこその忙しさもあるとは思いますが、小児救急を目指すのであればもっと忙しくなるでしょうしそうなったときに2人はどうなるのかなと思います。すれ違わないように一緒に暮らし始めたものの一緒に暮らしてもすれ違う生活が続いてしまったときにどういった解決策を出すのかが気になりますね。また野分が無理をして倒れる寸前になってしまいそうな気もしますし、ひろさんが心配したり変に勘違いしてすねてしまいそうな気もします。今のうちにたっぷりと愛情を確認しあってほしいところです。