子供好きにはたまらない!!
全体的に可愛い
学校に通っている先生たちのお子さんや生徒の兄弟が保育ルームで過ごす話がメイン。子供たちの性格も一人一人違って可愛い。主人公・竜一の弟、虎太郎くんは無口で言葉数が少ないけど、自分でしたいことを伝えようと頑張る姿に目がいきます。保育ルーム先輩の兎田さんがつくる動物着ぐるみや子供用の服が体形よりも大きめでいてかぶかな感じとか、ズボンをはくと足が短足気味になるところなど、よく観察されて描かれているなぁと思います。
子供や生徒が描いてあるコマの背景は、無しか水玉か花柄が多い。風景や人物が入っている部屋の中や小物類は、細かく描かれている。ひな祭りの雛壇や理事長が住んでいる家の書庫など細かく描かれて、読んだときに、「いい雰囲気だな」とか「凄い」と感心する場面が多いです。
家族愛があふれてる
ただの仲良ししている話だけじゃなく、意思疎通が難しい1~2歳くらいの年の離れた兄弟のけんかの話は読んでいて「あるある」と共感する。特に、冬の日の狼谷 隼(兄)を狼谷 鷹(弟)がベランダの外へ締め出してしまってお兄ちゃんが凍えて我慢している所など、探せばきっと読んでいる人たちの中にもいるかもしれない。そんな小さい子を持つ家庭の日常『あるある』が沢山詰まったマンガです。
鹿島兄弟を養ってくれている理事長さんは他の大人の中でも言葉がきつい分厳しいと思うところも多いと思いますが、クリスマスのイベント行事には秘書の犀川さんと必ず参加して、誕生日の日には竜一君に亡くなったご両親の分も入った「おめでとうハグ」に心が暖かくなりました。
理事長のムチと秘書の犀川さんのアメな接し方が好きです。犀川さんは、鹿島兄弟がお願いをすれば何でも叶えてくれます。理事長は厳しいけど、遠慮しすぎる竜一くんを上手に(いい意味で)コントロールして「旅行行くよ、ひな人形の虫干しするよ」と竜一君のお願い事を聞いてくれるモジャモジャ髪が素敵な人です。
高校生も魅力的
成績優秀でイケメンで女子からの人気もある山羊くんは、保育ルームのこども達の可愛さに鼻血が噴出。イケメンなのに容赦ない鼻血表現が面白い。猪又さんは、相手にも自分自身にも凄く厳しい女子生徒。曲がったことが嫌いで、相手にうまく伝わらなくて果てしなく後悔している姿が可愛く思えます。
また、泣いている場面は女子生徒でも鼻水たらしてます。言葉でうまく伝えられない分を顔で必死に伝えようとしているのが分かります。本気で怒っている時は、吹き出し部分が黒くなって目が書かれていない表現が面白いです。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)