女子高生のリアルが見える
人気女優のブレイク前が観れる!
平均視聴率は9.0%と当時としては低視聴率で終わってしまった作品。しかし、生徒役がとても豪華です。まだ10代でブレイク前の栗山千秋・宮崎あおい・水川あさみ・三船美佳などが出演しており、初々しく、若さいっぱいの演技を披露しています。こんな豪華キャストのブレイク前を鑑賞できるドラマは、なかなか無いと思います。
もう二度と観れない女優・黒澤優
世界でも名を馳せる映画監督・黒澤明の孫で、元アイドルの林寛子の娘である黒澤優がこの作品のキーパーソンとして出演しています。彼女は一見、優等生で何も問題も無い女子高生に見えるけれど、実は希死念慮がとても強く、恋人になった教師役の田辺誠一を死に導く役を演じています。将来を期待されていた女優でしたが、デビュー当時から「20歳で引退して、専業主婦になる」と公言しており、見事にその夢を叶えました。今は3児の母として、幸せに暮らしているそうです。この作品では、独自の存在感を放っていたの残念ですよね。
女子高生の叫びが聞こえるエンドロール
この作品のエンドロールでは、HPに集まった現役女子高生の悩みや憤り、そしてリアルな本音がテロップとして流れています。傍から見ると、気楽そうに見える彼女たちですが、実は友人関係や恋愛に悩んでいる事がわかります。そのテロップと坂本龍一が作曲した「エアポケット」の繊細なメロディーと中谷美紀の透明感のある歌声がとてもマッチしています。
桃井かおりの一言
プロデューサーによると、この作品は制作するのにとても難産だったそうです。カウンセラーをヒーローチックに描かずに、実際の女子高生の心の響く作品にしたいと試行錯誤の日々だった様です。そこで桃井かおりが「他人の痛みを理解できるのは、その痛みを経験した人だけ」というアドバイスがヒントになり、衝撃的なラストにつながったそうです。
衝撃のラスト
実はドラマのタイトル「R-17」というのは中谷美紀のカルテの名で、彼女は女子高生のカウンセリングをしながら、変人の生物教師・桃井かおりからのカウンセリングを受けていたというどんでん返しのラストに誰もが驚いたと思います。中谷は高校時代に友人を殺し、その事実を記憶から消していました。しかし、その過去が時にフラッシュバックし、ドラッグにハマりそうになったり、過敏性腸炎症候群に苦しむ日々。最終回には桃井のカウンセリングが終わり、中谷は本来の自分を取り戻し、生徒に信頼されるカウンセラーに成長します。。実は生徒をカウンセリングする事が、彼女にとって一番のカウンセリングだったのかもしれませんね。
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