日本人は10着の服で満足するのか? - フランス人は10着しか服を持たないの感想

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フランス人は10着しか服を持たない

3.803.80
文章力
3.50
ストーリー
3.00
キャラクター
4.00
設定
4.00
演出
4.30
感想数
1
読んだ人
2

日本人は10着の服で満足するのか?

3.83.8
文章力
3.5
ストーリー
3.0
キャラクター
4.0
設定
4.0
演出
4.3

目次

自身の生活を見直す

おしゃれな人ほど洋服をたくさん持っているという印象がありますが、「フランス人は10着しか服を持たない」を読むと本当に必要で、心地よい服持ち、服をいかに上手く組み合わせていくことが重要だと思いました。自分の欲しい服をすぐに買うのではなく、この服が自分の持っている服にどう合わすのかを考えていくのです。服は感性で選ぶものだと持っていましたが、こう考えるとおしゃれというのも、結構頭を使うものなのですね。自分の生活のあり方と比較する機会を与えてくれる本です。

 

フランス人が全て正しいのか?

「フランス人は10着しか服を持たない」の中で、作者はフランス人の生活スタイルを全て肯定していますが、私は疑問に感じます。確かに、フランスというお国柄で他の国よりも長けている所はあると思うのですが、国によって違いがあるのは当然なので、全てをフランスのやり方がいいと思うのとは違うと思うのです。作者はフランスに憧れを持っているので、そう見えているのかも知れませんが、生活の中で、単にだらし無かった部分を指摘してもらっただけで、全てフランス人のやり方が良いと思うのとは違うと感じました。ただ、日本人の私から見がアメリカ人とフランス人は、先進国同士という共通点もあるために、違いがあるという事に意識した事はありませんでしたが、この本を読んだお陰で他の国同士でも、多くの考え方や風習に差があるのだなと思いました。特に歴史のある国はその特色が濃いのだと思います。フランスなどのヨーロッパの国は歴史が深いけれど、アメリカは歴史が浅いので、その違いは今の生活や人に大きく関わってきているようですね。

 洋服の入れ替えする時に良い

この本を読んだ時は夏が終わり秋になった時でした。つまり、これから洋服の入れ替えをする時です。いつもなら、単純に洋服の入れ替えしか頭にないのですが、「フランス人は10着しか服を持たない」を読んだあとで入れ替えをするとスムーズに入れ替えられます。何年も捨てられなかった洋服や、いつか起用と思って何年も取っていた洋服をさっぱりと捨てる事ができました。服を整理するには最適な作品です。ただし、服は捨てられるけれど、自分にとっての最適な服やコーディネイトがみつかりません。その先にある自分らしい服を探すためには他のアイテムが必要になりそうです。

 

センスよくなりたい

自分の服装を人からどうみられているのか?というのはあまり考えた事はなかったのですが、この本を読んだ後にはどう見られているのか、センスよく着こなすにはどういう組み合わせの服がいいのだろうかということを考えるようになりました。本の中で服を衝動的に買うよりも、よく吟味して考えて買おうと思っています。ただし、本を読んだからと言って自分の洋服のセンスがよくなるわけでも、体のサイズが小さくなるわけでもないのが、残念なところです。

 

実際に役に立った

この本の中で実際に役に立った事がありました。それは見栄を張らないで、自分の身の丈にあった買い物をするという事です。実際に買い物した時に、予算よりも高い洋服があったのですが、店員の前では見栄を張り買おうと思ってしまったのです。私は、ケチと思われたくない、お金があると思われたい、そういう見栄っ張りな気持ちが出てきて高い服を買おうとしていました。でも「フランス人は10着の服しか持たない」のなかで、とても高い服を買ってしまって後悔したということが書かれていたのを思い出したのです。それを読んでいたお陰で、自分の虚栄心を優先する事無く高い服を断ることができました。でも、高くてもその服が、欲しかったのは事実なのですが…。

 

ブログ風な文章

この作品は自身のブログをまとめてあるだけなので、文章的な良さは感じません。話し言葉のように、わかりやすい文章でありますが、小説の様な文章を楽しみたいと思っているのなら、満足しないと思います。私は読みはじて、こんなブログみたいな文章なんて読みたい訳ではなかったのになと、思ってしまいました。

 

題名がすばらしい

この作品の一番の良さは題名の素晴らしさだと思います。「フランス人は10着しか服をもたない」という、読んですぐに理解でき、同時にインパクトのある題名はあまりないと思います。もしも、この題名でなければ手に取り読まなかったです。今までにない、率直な題名は読み手の心を一気に引き寄せます。

 

前半と後半が繋がらない

作品の前半では、主人公がホームステイの形で描かれているのですが、作品の後半では子持ちのお母さんとなっていました。どこの部分でそう変わってしまったのか、私の読み方ではわかりませんでした。何度かしっかり読めば理解できるのでしょうけど、この手の作品は、2度読んで楽しむような作品ではないと思います。

 

普段着としては無理

この本では、10着の質の良い服を揃えてワードロープしていくことを紹介していますが、私には無理だなと思いました。家にいる時にカシミアやシルクを気軽に着回すことなんてできません。カシミアやシルクなどは、やはりお出かけに合わせて着るのが無難だと思います。せっかく買った高級な品物を普段着てしまえば、それだけ消費してしまいくたびれた服になってしまいます。だから、いい品物はお出かけの日だけと、私は思っています。日本人には日本人の着回し、フランス人にはフランス人の着回し方があって良いのではないでしょうか?

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