X-MENの最重要人物が殉死する緊張感はあったが本当に残念な能力バトル系映画。 - X-MEN:ファイナル ディシジョンの感想

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X-MENの最重要人物が殉死する緊張感はあったが本当に残念な能力バトル系映画。

3.03.0
映像
4.0
脚本
2.5
キャスト
3.5
音楽
3.0
演出
2.5

目次

前作において死んだと思われたジーンの生存と、最終的なその役の存在意味。

作品冒頭で、前作『X-MEN2』の最後において濁流に呑まれてしまったジーンが生存していたことが発覚し、かつての人格とは違った、復活後あらゆる問題を引き起こしうる異様な雰囲気を醸し出しているシーンがありました。

そしてそんな状態のジーンによって最重要人物や多くの人が殺され、最後はウルヴァリンによって殺されることでその悲劇が引き留められます。

大まかな、このような流れでジーンが演出されていますが、ジーンの能力がX-MEN史上最高・最強のものであるのは前作を通して理解できるが、この作品全体を通してジーンが「何をしに戻って来たのか?」という意味の分からないキャラ設定になってしまっているのではないかと感じました。

また、ジーンというキャラは、確かにX-MENにおいて重要なキャラの一人ではあったが、それがために、「死んでいたが実は生きていた」という流れで復活させてしまうというキャラ欲しさ・使いたさが目立つような残念な話になってしまっているように考えてしまいました。

X-MEN登場人物のそれぞれの活躍と扱われ方

作品冒頭で、スコットがいきなり死にましたね。あれは酷過ぎます。キャラの使い捨てにもほどがあるでしょう。

そして作品を通してウルヴァリンが活躍していましたが、ウルヴァリンが完全に独走してストーリーを進め、己の愛した人を殺すという悲劇を演出している、と捉えれば、本作品で納得いく部分はあります。

そしてX-MENという作品において重要なキャラであるストームやミスティークの動きが少なすぎる気がします。

ミスティークの裏切りもあっさり過ぎて、しかも告白相手が一般人間ですか?もう少しウルヴァリンなどそのあたりと何かしら取引する流れが見たかったかなと思います。

そして本作品に出てきたコロッサスですが、「作品ごとに登場するキャラ」というものは、その作品において何かしら印象深いことを演出して後味良くするものなのですが、彼はほとんど何の印象もない、影が薄すぎます。

X-MENの最重要人物であるプロフェッサーXの殉死と、マグニートーの能力消失

ジーンが復活し、かつての人格による暴走によって、それを引き留めようとしたプロフェッサーXは殉死してしまいます。また、このジーンを利用して反乱を引き起こしたマグニートーも、反乱中に能力消失ともいえる薬を打たれることで能力を行使できなくなってしまいます。

プロフェッサーXについて、本作冒頭から校長を譲るような言動を放っていたので、表舞台から姿を消すような予感はしていましたが、まさか、ジーンに殺され命を絶たれることになることは予想していなかったので、驚きは隠せませんでした。このことは、「作品における最重要人物が死ぬことで、その作品において大きな転換をもたらす」というかなり大きな影響があるのだろうと、ワクワクする展開が期待されるものなのですが、本作品に収まる余裕がなかったのか、それほど大きな転換といえる展開が無く、あっさりした流れになってしまっていると感じてしまうところがありました。

また、プロフェッサーXと同様最重要人物であるマグニートーについても、あんなにあっさり能力を失ってしまって、いかがなものだろうか。能力を失った後の威厳の無さ・惨めすぎる姿を見て、「あぁ、この作品終わったな」と飽きてしまう感覚を得ました。(なにやら本作品の最後にマグニートーがチェスの駒を倒す仕草がありましたが、この時点ではこの作品に対する思い入れがほぼ無くなってしまいました。)

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