隠れた名作発見
「コイ☆セント」恋せんとって事で。
ダブルミーニングじゃなくてチリプルミーニングなタイトルのオリジナルアニメーション映画です。遷都された未来の奈良のストーリーだったんで正直想像していた学園いちゃいちゃラボコメディーと全く違っていい意味で期待を見事に裏切られてしまいました。しかもスタジオジブリに負けず劣らずな映像クオリティと作画ばりで、ただたった30分しかないんですよ。それなのにまるで映画一本分くらいのボリュームというか展開が繰り広げられて、ドラマ、コメディー、アクション、バトルも入っていて驚かされました。街おこし的な意味を持ったアニメ作品だったんでしょうかねえ。でもそういうことを考えなくても十二分に面白かったです。ここまでのクオリティでやってくれるのならですね。
音楽もジャパニーズテイストがふんだんに盛り込まれていて高級感がありました
遷都2000年祭実行委員会という時代に特化した企画だったようですね。この短時間でオープニングテーマやエンディングテーマはポップで楽曲的にも非常に優れていてしかも日本民謡的な壮大な挿入歌「柿本人麻呂歌」まで入っていましたので映像だけでなく音の部分でもかなりの力の入れようでしたね。古き良き日本とスーパーテクノロジーな美少女ロボットが出て来ますし、音楽も同様にクラシカルな良質さとモダンが交互に紡ぎ合わされてお見事といった感じだと思いました。
キャラクターが相当個性的で記憶に残ります
主人公のシンイチ(声優が小野賢章さん、ハリーポッターの吹き替えの方)がかなりヘビーなガチ方言を使うので奈良に住んでいる人達ってこんな言葉づかいしていたっけ?と思いましたがシンイチは修学旅行生として訪れたんでどこか別の地方で使われて言う言葉なんだろうとは思います。トトという作中HR-F12とも呼ばれているロボット美少女がヒロインですがこの主人公のシンイチと色々と展開していきます。恋をするのは人間では当たり前に可能といえば可能ことなんですがそれをロボットがするってだけでまた1つの物語が生まれてしまうってところがロボットのまた別の部位での可能性ですよね。声優は寿美菜子さんで主題歌も歌ってしまっているしかもなかなかの歌唱力の持ち主で主題歌を十分支える技能があるなあと思いました。トトを作った人物は老女で二人の息子のような子分を抱えているんですが寺にある仏像などを操作して戦うとか掟破りだなと思い、大仏さえもロボット化していたのでこんなことまでしていいのかと思いましたがまあ破壊してませんので。
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