地球が動いた日のあらすじ・作品解説
地球が動いた日は1997年に公開された後藤俊夫が監督したカラー作品のアニメ映画で上映時間は78分である。 原作は1996年に新日本出版社より出版された岸川悦子作の児童文学作品であり、岸川悦子の主著書の27作目にあたり「阪神淡路大震災を忘れないで!」という強い思いの込められた作品で、震災後間もなく被災地を訪れた岸川悦子がそこで目にしたたくさんの被災者たちをモデルとした阪神淡路大震災を風化しない為の作品でもある。この児童文学作品はフィクションであるが、阪神淡路大震災の被害者の視点で物語が描かれておりたくさんの人々の想いが詰まったストーリーとなっており、描写にリアリティがある作品である。 おばあちゃん先生、生徒の安否を心底心配する先生、避難所のおはなさん、猫のキララ、犬のあきちゃんなどのとてもたくさんの登場人物がいるが、犬のあきちゃんと商店街のヨシオカカメラのおばちゃんの2人だけは本当の名前である。
地球が動いた日の評価
地球が動いた日の感想
阪神・淡路大震災の記録
震災の記録と思っていたら…観終えた後の印象が、観る前に考えていた印象、観始めた時に思っていた印象とは違ったものでした。個性的な作画であり、印象が違うのかもしれませんが、「はだしのゲン」のように秀逸なアニメ作品に仕上がっていると評価できます。阪神・淡路大震災の記録という意味でも、後世の子供たちにも見せるべきアニメ作品だと思います。制作段階でそのことを意識されていたのか、表現も比較的マイルドで、見るに堪えない表現は抑えられていました。「はだしのゲン」は子供心にトラウマに成り兼ねない恐怖を与えるアニメ作品だと思いますが、「地球が動く日」ではキツい表現や描写は一切ありません。本当の現場はもっと厳しい状況だったのでしょうし、こんな生易しいものではなかったことでしょう。しかし、その光景をそのまま再現されていたら、観ていて引いてしまう気持ちになったことは否めません。これぐらいの表現で、ちょうど良いレ...この感想を読む