人種問題の視点でみる様々な人間
先入観と偏見
ある事故を中心にいろんな人種の方達の差別問題などを描写した映画なんですが、白人だとか黒人だアジア人なんて小さいものではなくもっと多くの問題が描かれていました。人種というか見た目での先入観がすごいなって。日本で暮らしていると海外の方と出会う機会はあまりないのですが、アメリカはいろんな民族で構成されていますから様々な人がいます。でもこういうのって人種だけの問題ではないんですよね、あの人は顔が怖そうだからきっと性格も怖いんだとかきっと悪い人なんだとか。こういった偏見は国関係なく世界中どこでもおきる偏見だと思います。もちろん日本だって例外ではありません!わかりやすい例えでいえばすごく派手な子とか、話してみたらすごく良い子だってことはたくさんあります。そういった偏見を人種というわかりやすい形で表現してる映画だと思いました。
母への切ない思い
グラハムが見ていて本当に切なかったです。母は認知症というか少し混乱しているような描写でしたね。グラハムの弟ピーターは何度も警察の世話になっていることを考えたら、精神的な病気もありそうです。どれだけ母にグラハムが良くしても母は弟のことばかりで、それどころかピーターが亡くなったことまでグラハムのせいに。亡くなった弟の形見である聖クリストファーの像を握り締めるグラハムはなんともみていて心が締め付けられました。グラハムだってかばっていた弟が亡くなったわけですからとてもショックだったと思うんですよ。そしてまたピーターを撃ってしまったトムも!あれだけ差別的な同僚を嫌っていたのに、まさか自分がそういうことをしてしまうなんてって自分にショックを受けたと思います。
父と娘
小売店のファハドの性格を娘のドリはよく理解していたんでしょうね。怒ってしまうと手がつけられなくなることを。発砲してしまったときはヒヤッとしてしまったけど、空砲になっていて良かった。誰も傷つかなくてすみましたからね。そしてこの映画では天使でもあるダニエルの娘ちゃん!いくらパパから透明のマントをもらったからって、銃からパパを守ろうなんてとても勇気がありました。でもいくら空砲だっていってもあの距離だと痛かったかもしれませんね。ファハドは小さな女の子を撃ってしまったことにショックを受けつつも、実弾だったと思いこんでその女の子は天使だと。もちろん怪我しなかったこともそうですが、怒りのせいで殺人するのをとめてくれた天使だっていう解釈もできますね。
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