大人でも楽しめる恋愛漫画 - ママレード・ボーイの感想

熱い友情も見所

私が初めて自分で購入したことのある漫画です。まだ恋愛には興味がなかった小学校の時に初めて買った恋愛漫画でした。その時は絵がキレイだなと思い購入しました。しかし大人になって改めて見てみるととても大人な展開でびっくりしました。私がこの漫画で大好きな登場人物は秋月めいこという女の子です。いつもどこか大人びて人と一線があるような女の子です。容姿は誰もが羨むようなキレイな容姿で、私は一発で彼女の魅力に翻弄されました。そんな彼女にも恋する男性がいました。それは担任教師の名村先生でした。彼との交際が学校に知られてしまい、名村先生は地元である広島へ帰ってしまいます。そしてめいこは名村先生に会いに広島へ行くのです。この回で主人公である光希はめいこに付き合って広島まで行きます。心細いめいこを気遣った行動でした。私は今までそんな光希の行動は真似できないと思っていました。しかし大人になって大切な友人ができた今ならそんな光希の行動を理解することができました。そして私もきっと同じ事をしたと思います。大切な友人の一大事に自分が友人を助けないで誰が助けるのだという光希の気持ちが痛いほど分かりました。そして大人になり、めいこだけではなく光希も好きな登場人物になりました。

大人でも楽しめる漫画

この漫画、とにかく登場人物がモテモテです。そしてそんな恋愛の絡み合いが非常に面白い作品です。主人公である光希は優と銀太という２人の男の子に好意を寄せられます。自分は優も好きだけど銀太も好きと光希はどちらを選んだらいいのかと悩みます。少女漫画でこのような展開が非常に珍しいので私にとっては1場面でありますが、思い入れがあります。答えを出して2人を失ってしまうのが怖いと思うのは人間として当たり前の欲です。そんな欲をきちんと嘘や偽りなく漫画として描くのは凄いなと思います。

まだまだ物語は終わらない

作者の吉住渉先生は最後のあとがきで本当は登場人物がハッピーエンドにはならないような終わり方も考えたそうです。しかし実際はこの漫画は全ての主人公にハッピーエンドが訪れます。私はバッドエンドの漫画や映画は嫌いなので、全ての登場人物がハッピーエンドになるこの漫画の結末は気に入っています。また、この漫画には続きがあります。それは今現在連載中のママレードボーイリトルです。ママレードボーイの光希や優が大人になって登場します。こんな大人になったのかとついつい嬉しくなってしまいます。