すべてがマッチして完璧
軽快な会話と音楽
このドラマの一番の魅力は、軽快なテンポで繰り広げられる会話です。
金城武さんと黒木瞳さんの、息ピッタリな会話の応酬がすばらしい。
早口なセリフなのに、聞いていてもすんなりと会話が耳に入ってきて心地良い。
その会話に合わせる音楽が、こちらもマッチしている。
”You Are My Destiny”や”Diana”など、1957年頃に発売されたポールアンカの名曲を使用しているが、この頃の曲を使用していても古い感じがなく、むしろこのドラマのために作った最新曲のようにすら感じる。
愉快で楽しい会話の時にはアップテンポな曲、何か展開がある時にはダークな雰囲気のある曲など、すべてポールアンカの名曲を使用しているのですが、とてもマッチしていると感じます。
水戸黄門的展開なのにキャラが良く楽しい
地上げ屋とボーリングで勝負をするという、ありきたりの展開で、また必ず勝つだろうとラストの予想が出来ていても楽しい。
それは、対戦する相手が必ず一癖も二癖もある人物だからだと思う。
単純に強いだけじゃなく、きちんとしたキャラを持っている人物が対戦相手になるため、恋愛ストーリーから外れているボーリング対戦場面も面白く楽しみなところ。
今、見返してみると対戦相手のボウラー役は俳優の”堺雅人”や”木村多江”、芸人の”山田花子”や、アイドル”松浦亜弥”などバラエティな面々だった。
どちらの展開も目が離せない
ボーリングがメインのドラマとしても楽しめるし、もちろん恋愛ストーリーとしても楽しめる。
恋愛ドラマとしては、旦那が浮気している人妻に惚れた主人公:芥川を描いてて、文字で書くと暗そうなイメージですが、実際の映像になると違う。
一番は会話。
やっぱり軽快なテンポで会話が進んでいくので、不倫してる話として暗いイメージは一切ない。
そして芥川は、その人妻に惚れてるが優柔不断すぎる性格ゆえに言葉に出せず、周りには可愛がられモテる。
そんな嫌みのないキャラは親近感ももてる。
初めは恋人の一美のことを思っているが、それから瞳へと気持ちが変わっていくのが態度や口調から分かってくるのが楽しい。
またボーリングのことがよく分からなくても、会話をしながら試合がすすむため気にせずに見れて良い。
ラストの1フレームのみ、残ったピンの説明をしてくれて、しかも必ず倒す水戸黄門的展開のはずなのに飽きずに落ち着いて見れる。
くさいセリフなのに・・・
このドラマの放送当時のキャッチコピーが「恋は、10フレまで分からない」ですが、芥川の性格から言って「あなたは僕のそばから離れない」のセリフが出るのは分からない事でした。
最高のセリフで素敵でした。
今までに見たドラマの中で、私はこのゴールデンボウルが一番素敵で忘れられません。
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