小学６年生という設定に違和感 - みつどもえの感想

幼い小学６年生

「みつどもえ」というアニメ作品を観て、序盤の段階で思うことが、小学６年生という設定に無理がある気がしてならないです。小学４年生くらいに感じるほど、登場人物たちが幼いのではないでしょうか。序盤の段階で気になる部分ですが、後半に突入することで、違和感が確信に変わっていきます。

特に、女の子たちの「ブラジャー」を扱った話では、小学６年生では有り得ないほどの浸透度に驚かされます。今どきの小学６年生で、ブラジャー着けてない女の子の方が少数派なのではないでしょうか。身体の発達も早くなってきており、昔の感覚では信じられないほどに早熟化が進んでいます。

きっと原作者の方の感性に委ねられている部分が大きいと思うのですが、近年の小学生事情を把握していないことの表れではないでしょうか。逆に、小学６年生である必然も感じられないアニメ作品なので、学年設定を誤った印象を強く受けます。

それに可愛らしさを強調した画風が、拍車をかけて幼い印象を抱かせます。全体的に、キャラクターデザインがデフォルメされており、３頭身キャラに描かれているのも失敗だったように思えます。

逆に、先生や大人においてはデフォルメが弱いです。大人は大人の印象が強調されており、小学６年生であるキャラクターとの間のギャップも大きいものになっているように感じられます。

 

丸井 ひとは

アニメ本編の中での、ユニークさは最強のキャラクターではないでしょうか。口数が少ないですが、行動で補って余りある個性を打ち出しています。確実にいえることは、「リング」の貞子をモチーフにされており、全身から発散される負のオーラが面白く描写されているように感じます。

基本的には、人との関わり合いを持たない様子ですが、孤独を好んでいるわけではないようです。寂しがり屋である面と、人を拒絶するオーラが同居している部分が彼女の面白いところなのだと思います。

アニメ本編では、人を拒絶している印象ばかりが目立ちます。

しかし、寂しがり屋である表れとして、ペットに強い愛着をもつところ、ガチレンジャーについて誰かと語り合いたいという本心、先生の机下を居場所としている点が挙げられるのではないでしょうか。

以上のことから、必要以上に人と関わり合いになりたくないと思っていながら、寂しがり屋であることも間違いないことだと考えられます。

 

丸井 ふたば

不思議系の女の子として、キャラクター性の強い登場人物です。妹「かずは」とは違い、常に笑っている印象が強いです。「きんぎょ注意報」主人公の「わぴこ」と、とても印象が重なるものがあります。能天気で、細かいことを気にしない大雑把な性格が、彼女の最大の魅力なのではないでしょうか。

ただ、「きんぎょ注意報」主人公の「わぴこ」と違い、身体能力がズバ抜けており、その点においては「Ｄｒ．スランプ」主人公の「アラレちゃん」を彷彿とさせます。物語冒頭は道着姿でしたが、途中からタンクトップ姿に変わっており、そのまま道着姿を捨てたことが印象的です。

次の回では道着姿に戻ると思っていましたが、戻らないということはキャラクターデザインを変更することを意味しています。大胆で思い切ったことをすると驚かされるものではないでしょうか。

しかし、冬場に校庭で、タンクトップ姿で遊ぶ場面が描かれており、「ふたば」らしさを強調するものだったように思います。アニメ本編では誰にもツッコミされていませんが、観る側は思わず心の中でツッコんでしまう要素です。

 

丸井 みつば

ツンデレとして、ストライクゾーンを突っ走るキャラクターです。クラスメイトや妹たちを陥れる場面が多くて、性格の悪さが強調されていました。ただ、他アニメでも有りがちなキャラクター性なだけに扱いが難しいキャラクターだったことが伺えます。

「ひとは」「ふたば」にスポットが当たることが多く、「みつば」の出番は、妹たちと比較しても少なかったように思います。確かに性格の悪さや、ツンデレキャラとして、個性が強いのは間違いないです。しかし、「ひとは」「ふたば」と比較すると、霞んでしまう印象は拭えないのです。

ひょっとしたら、詳細にスポットが当たった時間をカウントしてみると、「みつば」「ふたば」「ひとは」で一律変わらないのかもしれません。しかし、印象が霞んでしまうことで、スポットが当たったことが記憶に残らないのかもしれません。

もうひとつ、個性と呼べる強烈なものが欲しいキャラクターといえるのかもしれません。

 

それぞれ三姉妹の個性

上記のように、三つ子の姉妹にもかかわらず、外見も性格も全然違うことがアニメ作品の面白さを形成しています。「おそ松くん」とは、全然違ったエンターテイメント性を放っているよう感じられます。

血液型を考えてみると、「かずは」は少しずつ貯金をして欲しいものを買っている場面があることからＡ型だと捉えられます。「ふたば」は、大雑把で細かいことを考えない性格から、典型的なＯ型だと思われます。「みつば」においては、その自己中心的な性格からＢ型と判断するのが妥当なのではないでしょうか。

外見や性格面の違いから、一卵性の三つ子ではないことは明らかです。

これだけ強烈な個性をもつお父さんの気苦労も大変なのは間違いなさそうです（笑