死は誰にとっても酷いことなのよ。若くても老いていても善人も悪人も同じ、死は平等なの。特別に酷い死はない。だから死は恐ろしい。
桐敷沙子
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屍鬼[シキ]は、小野不由美原作の小説を漫画家藤崎竜が漫画化した作品。2008年1月号~2011年7月号までジャンプスクエア誌にて連載されていた。全11巻で完結しており、後にノイタミナのアニメ枠で2010年7月~12月まで放送されたアニメ作品のひとつ。 物語の舞台は、外場村と呼ばれる人口1300人の村。この村には古い習慣として死者を土葬する風習が残っていた。この小さな村の山入地区で3人の村人の死体が発見されたのをきっかけに次々に村人が死んでいくという不の連鎖が起こり始めた。当初は、事件性はないと判断されたが増える死者の数を不審に思った僧侶の室井静信は、幼馴染で村唯一の病院の院長、尾崎敏夫と共にこの異変の調査を始める。同時期、村の一角に移築された洋館に謎の一家が真夜中に越してきていた。同じように真夜中になると越してくる者、いなくなるものと村の様相は徐々におかしくなっていく、というストーリー。 全22話で構成されているがDVDとBlu-rayには、TV未放送の話が収録されている。
始まりは行方不明の少女という展開から、ホラーアニメを好む者としてはまず興味を惹かれる、夜と懐中電灯、動かない横たわる少女、人の吐息の様な効果音が一層に不安と期待を高める。生と死とは、このアニメはそれを問いかけている。単に人が死にその犯人を探していく物語ではない、死ぬと言うことが如何に恐ろしいものか、人はその狭間を覗いた時にどう変化していくのか、そういった、人間模様もこのアニメでは重要なテーマだと思う。人間が本当に気付くべき命という物の大切さとは、そして生きるとはなにか。生きている者なら「なぜ生きているのか」は永遠のテーマだろう。このアニメはそんな疑問にひとつのヒントをくれているように思えてならない、アニメというのは登場人物があり、主人公がいて、脇役がその色を飾るというのが初めから決まっているように思うのだが、屍鬼はその常識を覆す所からまず始まる。主人公が決まっているのではなく、登場人物...この感想を読む
キャラクターが奇抜でおもしろい田舎のひとつの村の中で起こる出来事を描いているアニメなので、子供からお年寄りまで、多様な人間がそろっています。キャラクターデザインについていうと、ホラーアニメなのに髪の色がピンクだったり黄緑だったりしてユニークで、このアニメの登場人物はほとんど、髪の毛のくせや跳ね具合が特徴的で、まるで髪が生きていて人格を表しているみたいでした。黒幕である桐敷家の人間たちは、特に髪の毛が広がっていたり、目が真っ黒であったりと奇抜さが際立っており謎の豪邸の住人として、とても興味をそそられました。桐敷家が目立つこと、村人とあまり交流しないことに村人の注意を向けさせることで、じわじわと進行している、村中の死から、村人の目を遠ざけさせていたのではないかと考えます。映像の迫力がすごい吸血シーンは、圧巻モノです。特に、夏野の親友である徹ちゃんが、屍鬼になって、夏野だとわかりつつも空腹に...この感想を読む
もともと小野不由美先生の作品が好きなので、試しにと思って見たのですが、しっかり怖くて良かったです。起き上がった後の目が怖いですね…怖いです…。小野先生のホラーはゾワゾワっとするような気味の悪さを表現するのが上手いなぁと思うのですが、アニメでもその雰囲気がよく出ていたんじゃないかと思います。映像で見ると、屍鬼狩りのシーンがかなりグロテスクになります。清水恵を倒した時も、かなりこう…グシャッとやってるので、グロ耐性がある程度あったほうがいいのかなと思います。ただ、ちょっと気になるのはキャラクターのデザインですね。田舎の村に住んでいる人たちとは思えない奇抜なヘアースタイルなので…まぁ、アニメだしいいのかな。
よみがな:おざききょうこ ニックネーム:若奥さん 年齢(作品時):30歳 性別:女性 国籍:日本 住まい:村外の市街部のマンションに1人で暮らしている 所属:尾﨑医院 特徴:月に2、3回ほど村に戻ってくる 価値観:夫に対して愛情を抱いていない 職業:アンティーク・ショップを経営
よみがな:むろいしんめい 年齢(作品時):70代後半 性別:男性 国籍:日本 特徴:脳卒中で倒れる 価値観:はままならない体を抱えて死を待つだけという生活に強い恐怖を感じていた 物語上での目的:健常な体を求めて自ら起き上がりに志望 職業:住職 態度:体が不自由になってからも厳格な態度を崩さない 身体:不自由
よみがな:ゆうきなつの 年齢(作品時):15歳 性別:男性 国籍:日本 住まい:外場村 性格:ドライ 特徴:名が女性的であることを気にしている 価値観:名前で呼ばれることを嫌う 物語上での目的:都会の大学への進学を志望している 家庭環境:複雑
桐敷沙子
沙子の難病を聞いて辛い顔をする室井に、疑問を持つ沙子。子供が死ぬのは酷いことだという室井に対して、沙子が言った言葉。