真の主人公とひぐらしという作品 - ひぐらしのなく頃に解 皆殺し編の感想

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ひぐらしのなく頃に解 皆殺し編

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画力
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真の主人公とひぐらしという作品

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画力
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
5.0

目次

主人公は梨花だった

今まで圭一が主人公でレナがヒロインと思っていた方も多いかもしれない。

他のキャラクターを主にした作品でも目立っているのは圭一である。

作者のミスリード。

目立たないポジションで前には出てこない彼女。

ただ、よく読めば梨花はあまり出てはいないが発言する時の一言には非常に重みがある。

意味深な一言も多いし、全て見透かしたような別人のような態度になることもあったから二重人格かと思ってきた人も多いはず。

その謎はここで解ける。

オヤシロ様と真犯人の正体

皆殺しは全ての謎解きがされるお話である。

これまでホラーのような怖さもあったひぐらしのオヤシロ様の正体が可愛らしい少女で何だか弱々しい。

これを皆んな恐れていたが、その理由は?

人は見えないものを恐れ、勝手に恐ろしいものと想像するのではないだろうか。

実際、神である羽生は無力で孤独を嫌うような害もなければ悪意もない存在である。

もう1つ、最後に明かされるこの物語の真犯人。

意外だった人は多いはず。

これも作者のミスリード。

ただ、これはホラーに見せかけて作者はヒントをくれている。

死体の死亡時間が合っていない。

これをホラー作品ととれば終わる。

作者が何を訴えたいかを考えれれば疑問符になる台詞である。

理想の世界なのになぜ負けたのか

この世界は理想だと何度か作中の梨花の台詞にも出てくる。

生きることを諦めていた梨花は、殺される運命に抗う強さを取り戻す。

神である羽生はずっと諦めたまま。

最後の最後に、羽生が信じていなかったから全員が信じなかったから負けたと表記された。

本当にそれだけだったのか。

作者の描きたかった意図がメンバーの失敗という形で描かれている。

まず、梨花は最初に誰に頼るべきだったのか?

現実助けてくれた人を見ればこれは容易である。

では、助けを求めた時期は?

遅かったのではないか?

羽生が信じなかった以前に、梨花が周りを頼らないで抱え込み、仲間ではなくまずは闇雲に権力に縋り大人に頼っていき、部活メンバーへの相談が最後になったのは大きい。

皆殺しは、確かに成功の話だがどう動けば最上にいけたかを考える物語りである。

また、高野になぜ負けたのかも作者の真意をわかった今回ならただのヒールではなく高野に強い意思があったということ。

プラス、毎回惨劇を起こすのは症候群感染者。

高野はどうなのか。

次回の解決編と、自分の推理を照らし合わせて見比べていくのに今回の話は非常に重要である。

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名前の通り、皆殺し。ひぐらしのなく頃には、たくさんの人が死にます。しかし、どの編でも基本的には1人は生き残ります。その後の暮らしがどうのとかは知りませんが、昭和56年を生き残る人は少なからずいたのですが、この皆殺し編は、味方側の人間はほぼ全員死にます。しかし、その死は無駄な死ではなく、タイトルのダブルミーニングである、全ての謎や打破するためのルールを散りばめながら次に向かいます。鷹野のヒール感が強すぎる。鷹野三四はどの編を通しても異常です。目が普通じゃない。とまあ、冗談はこれぐらいにして、鷹野がいつも異常だということは大前提として存在するルールです。しかし、この皆殺し編に関して言えば、次の祭囃し編の最初に鷹野の過去が語られるために、どうにか彼女に同情してもらわないといけません。その前の編、皆殺し編で、異常さや残虐性をクローズアップさせないと、ただの異常快楽な殺人者になってしまいます。ひぐら...この感想を読む

5.05.0
  • 木下弓月木下弓月
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