イケメンなのに変態属性の主人公(笑 - えむえむっ!の感想

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えむえむっ!

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映像
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ストーリー
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キャラクター
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声優
5.00
音楽
5.00
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イケメンなのに変態属性の主人公(笑

4.84.8
映像
5.0
ストーリー
4.0
キャラクター
5.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

モテモテの主人公

分類するなら、ハーレム系のアニメ作品なのだと思います。主要な男性キャラクターは、主人公の太郎と、その親友の辰吉の二名のみで構成されています。しかも、親友の辰吉に至っては、女装癖があり、男性に分類できますが、女性にも分類できます。特に、辰吉の女装頻度は、後半になればなるほど高くなっていきます。

主人公の太郎が、女性キャラクターに囲まれた展開と進行は、モテモテのハーレムアニメだといえるでしょう。しかし、タイトル表記にもある通り、主人公の太郎はドM属性であり、周囲の女性キャラクターに罵倒され、殴られ蹴られて喜んでいるという設定が特徴といえるでしょう。

羨ましいような、羨ましくはないような不思議な気分にさせてくれるアニメ作品のように思います。羨ましくないように見えて、きっと私自身の本心でいえば、羨ましいという気持ちの方が少し大きいのだろうと感じます。それは私自身がM属性というわけではなく、単純にモテていて、ハーレムという状況が羨ましいということに対してです。

当初は、ダサメン・キモメンに描かれていた主人公が、アニメの進行と共に、少しずつイケメンに描かれ、変化を感じ取ることができます。それぞれ登場人物の女性たちと、主人公の太郎が向き合っていくことにより、描かれ方が変わってきているように思います。

嵐子と向き合う際には、トラウマとなっている過去の先輩に傷だらけになりながら、立ち向かっていく様子が代表例ではないでしょうか。また、ノアと向き合う際には、その向き合う誠実で優しい姿勢も、太郎のイケメン度を上昇させる結果になっています。

そして、アニメ最終回における美緒の誕生日を祝う場面においても、チームプレイで進行させながら、その中心の役割を担ったことは、太郎というキャラクター自身の好感度に結びついているのではないでしょうか。

それにしても、フルネーム佐渡 太郎(さど たろう)ですが、本人はドM属性なので、名前と中身が一致していません。これは意図的なものなのでしょうか、それとも偶然そうなってしまったのでしょうか(笑

 

登場する女性キャラの攻撃力

SM属性の要素が強い「えむえむっ!」において、登場する女性たちの攻撃力が高い、ということも特徴的です。登場する女性たちが一往に高い攻撃力を備えたアニメ作品というのも、類をみないのではないでしょうか。

ウィキペディアで紹介されている登場人物の説明文章をみていると、まず女性に偏っています。そして、紹介されている女性の多くに「攻撃力」という言葉が散見されるのが、印象に残ります。

これは、戦う要素の多い、格闘・バトル系アニメだったら頷けるのです。「格闘美神 武龍」や、「エアマスター」などが代表例だと思いますが、「えむえむっ!」においては、学園コメディというジャンルに属する作品です。

「えむえむっ!」というアニメ作品においては、SM属性を全面に押し出すことで、学園コメディというジャンルでありながら、強い女性を描いているといえます。

 

面白い要素 

○SM以外の変態要素

SMだけなのか、と思いきや、女装要素、そして公衆の面前で堂々とSM要素を出しているため、露出と要素も加わっているように思います。また、終盤には女装もしていきますので、主人公はドM体質としながら、幅広い変態属性を嗜好しているのではないでしょうか。

さらに、ロリコン要素や、臭いフェチ、近親プレイなどを嗜好する登場人物もいます。主にSM要素が、アニメ作品の全面に押し出されています。しかし、その内実、さまざまな変態要素を絡ませた、少し危ないアニメ作品であることが伺えます。

 

○第二ボランティア部の存在意義

第二ボランティア部という存在があるからには、第一ボランティア部も存在しています。しかし何故、第一と第二があるのか、分離していることの意味はあまり描かれていません。ここの部分が、ずっと放置プレイされていることが、面白い部分といえるのかもしれません。

また第一と第二ボランティア部の対立構造を描くのか、と思いきや、第一ボランティア部の存在は描かれることが非常に少ないです。第二ボランティア部に焦点があたるのみで、第一ボランティア部が可哀そうな存在に思えてきます。

 

○美緒の本心

美緒は比較的、分かりやすいように思うのです。そもそもツンデレ系で、素直に自分の気持ちを表にすることに抵抗がある性格です。そして、自分の本心を自分自身が理解できていない、自分の気持ちを分からないでいるようです。そのことから、美緒の態度で判断するしかありませんが、太郎のことに執着している様子から好意をもっているのは間違いないと思います。

しかし、美緒が太郎に対して、好意を表立って表現するのは、相当にハードルが高いことも伺えます。まずは自分自身の気持ちに気付いていないこと、そして素直に自分の気持ちを表現するのに抵抗があることの二点が挙げられます。

どのように美緒の気持ちが動いていくのか、アニメ作品の中で面白い部分のひとつではないでしょうか。

 

○太郎の本心

もっとも分かりづらいのが太郎なのではないでしょうか。嵐子と美緒のどちらか、自分自身でも分かっていない様子に感じます。嵐子に傾いているように思えますが、美緒との主従関係を楽しんでいるようなのが、嵐子のドS修行の話に描かれているように思います。

太郎の気持ちは、どっちつかず、という印象が強く、八方美人に映るのが悲しいです。

 

正義感が強く、真面目で優しい好青年ですが、実は女関係はだらしないのかもしれませんね(笑

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