YAIBAの見所満載な場面
最初の見所
ジャングルの中でとらやごりらと修行をしていた少年「ヤイバ」がある日偶然日本にやってきてしまい、いろいろとドタバタ騒ぎを起こしていく・・・という今では、少し昔の漫画などにありがちな展開ですが、だからこそ話が読み進めやすく、分かりやすくて良いですよね。この少年ヤイバの父は何やらとても強い剣の使い手のようなところもよくある設定ですが、そこですでにヤイバというキャラの魅力を感じやすく、このキャラクターは一体どれくらい強いのだろう?という興味が素直に持ちやすかったです。
個人的に好きなシーン
鬼丸から世界を救うために最強の剣を完成させようとするヤイバたち。しかし、最後の難関で仲間が次々にいなくなっていきますよね。この時、もちろん主人公のヤイバは最後まで生き残りますが、ヤイバの仲間の中で一番最後に犠牲になったのはヒロイン(?)のさやかです。この時点でこの二人の重要性は明らかになっていますが、この時のさやかの勇気ある行動とその時のヤイバの表情や行動などがとても読み手としては大好きです。やはり、主人公とヒロインでは運命的に仲良くなっていきますが、世界を守るために旅をしているという突拍子もない中で、2人共まだ幼いのに大きな旅を背負って話を進めているので、まだ幼さはあっても心や志は必死でおたがい成長しようとしているんですよね。そんなはっきりした形はないけれど、近くにいるのは当たり前という仲は見ていてとても好感を持てると思います。
作者の意図とは・・・?
この作品の作者は、「まじっく快斗」や「名探偵コナン」のように超現実的な話の作品で有名ですが、「YAIBA」は、それとは打って変わってファンタジー性が強いですよね。ファンタジーな世界も現実的な世界も造りだせる作者さんはすごいと思います。「YAIBA」では、主人公の成長の様子や作者が伝えたいことがはっきり分かりやすく表現されているので、当たり前だろうとは思いつつも心のどこかに残っています。先ほども話しましたが、話の中で主人公は仲間を皆失ってしまいます。しかし、実はその仲間は皆生きていたんですね。そして主人公は剣の力と仲間の命どっちを選ぶかという選択をせまられます。この時点から、作者が読者に何かを考えて欲しいと思っている気持ちが分かりますよね。世界を救うか、仲間を救うか。あくまでもこれは少年漫画なので深く考えず読み進める人がいるかもしれませんが、ここで重要なのは、強さには代償がいるのだということだと思います。ここで主人公はどうするか?もちろん仲間の命を選んだんですね。でも結局剣の強さも一緒に手に入れてしまいます。ここで、力の代償は一寸のくもりもない優しさや思いやりでカバーできるのだと作者は伝えたかったのではないでしょうか。確かに単純で当たり前ですが、ここまではっきり物語の中で表現されているとすんなりと再認識することができますよね。それはこの「YAIBA」という作品の良いところだと思います。
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