完全フリーダム
人気シリーズのアニメ化作品
週刊少年マガジンにて連載されていた人気漫画のアニメ化となり、本作はそんな漫画の2期とあって期待していたファンの方は多いのではないでしょうか?ですがそんな期待とは違って完全オリジナルストーリーで描かれており、賛否両論であったと思いますが私はこれはこれでアリだなと思いました。キャラクターの設定も第1期とも原作とも異なり点が多く、原作を知っている方は違和感を感じた方は多いと思います。そんな本作ですが他にもアンソロジーやOVAといった各種メディアミックス展開しているといった点からもこんなネギま!?もあると割り切って楽しむのがシリーズ全体としての魅力でもあるでしょう。
本作は学園物のアニメには珍しく、一クラス31人全員の登場があり、本作には1話あたり全員に必ずひとセリフ以上の出番があるといったこともあり、声優さんの出演数もアニメ作品ではトップクラスではないでしょうか。特に声優さんファンとしては現在では主役クラスを演じている方々の若手として活動されていた頃の作品にあたり、現在では考えられないほど豪華な顔触れとなっております。私もそんなファンのひとりでラジオなども視聴していたのですがそんなアニメの収録現場は凄かったという感想をよく聞きました。そんな作品であるので改めて本作を視聴してみるとまた違った発見も多く見られ、興味深く視聴し直すことが出来ます。
ネギま!?における魔法
魔法先生ネギま!?における魔法が最も魔法の原点に近いのではないかと私は思います。
火を灯す、手を触れずに物を動かすといった魔法から、戦いのための魔法まで多種の魔法や魔法のアイテムといった幅広い種類の魔法が出てきており、何より魔法使いらしい呪文の詠唱があるのがより魔法らしさを表現しているのだと思います。呪文もラテン語なので馴染みのない発音や響きがより、神秘的に見えるのもより、魔法らしさの演出に極みをもたせているのだと思います。
ただ、本作は漫画の連載当初は学園物メインでの物語だと思っていたのですが途中からバトル物に方向転換してしまったのが残念でしたが無事に良い形で物語が完結出来たのでこれはこれで良かったのではないかと思います。
現在、魔法についての作品は数多く製作されていますが本作のような呪文の詠唱といった「魔法」らしさが表現されている作品がほとんど無くなってしまい魔法のイメージが変わりつつあるのが少し残念ではあります。
個性的なキャラクター
本作はひとクラス全員が参加ということなのでとにかく出演キャラクター数が多く、キャラクターの設定を覚えるのも一苦労といったほどだろうと思います。さらに原作とは違うキャラクターがほとんどなのだからなおさらイメージしくく、とっつきにくい作品であるのが唯一の悪い点ではないかと思います。
私自身、本作は私が今まで視聴してきた作品の中でも一番好きではないだろうかと思うくらい好きなキャラクターがいます。それは原作では登場しなかったカエルのモツとネコのシチミです。
特にカエルのモツの面白さは群を抜いていてさらにそんな面白さをシチミとの漫才のようなやり取りで倍増させて作品としての質も倍増していると思うのです。オリジナルキャラクターにしてあの物語への順応性と影響力は絶大でこの2匹によって本作の面白さを保っていってるといっても過言ではないと思います。それほどの影響力をもったオリジナルキャラクターの登場を他の作品にも期待したいと思います。
アニメ製作背景について
本作のアニメ製作がシャフトというのでシャフト作品らしく独特な世界観を展開し、個性的な表現や描写が印象的で特にオープニンの1000%SPARKING!の映像については印象に残っている方は多いのではないでしょうか。あの机と椅子を壮大なスケールで展開するといった表現は他の製作会社では見られない特徴であると思います。
同時期に製作された絶望先生も似たような表現が使われているシーンが多々見られ、この時期に今のシャフトの作風が出来上がったのではないかと思います。あの独特の暗い雰囲気と色使いで表現される世界観には不思議とクセになる中毒性があり、そんな独特な作風が視聴者の心に強く印象付けているのだと思います。
手広いメディアミックス展開
本作では出演キャストの多さを武器にとったメディアミックス展開が多く見られます。
アニメではOVAや劇場版作品、ドラマCDやインターネットラジオ、ゲーム作品も製作されており、原作ファンの方でも全てを把握し、網羅するのは難しいのではないでしょうか。
そして何より原作漫画の海外への展開には驚きです。10ヶ国以上の国での出版がされており、日本の漫画やアニメ作品といった日本特有の文化が海外にも支持されているのは今後におけるアニメ産業の発展にも期待出来ます。
近年ではIT技術の発展によりアニメ作品や漫画作品の海外への展開も容易になってきて海外にも日本のファンはたくさんいらっしゃる様です。そういった面からも今後ともより良い作品の製作に期待したいと思います。
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