現代の結婚事情と重ねてみる楽しさ - 結婚できない男の感想

結婚しないではなくできないというところが面白い

結婚できない男、タイトルを聞いた瞬間ドキッとした方は沢山いたのではないだろうか。そんなことは関係ないという方もいるでしょう。まず、結婚している方にはそんなに関係ないことではありますが、絶対に楽しく見れそうと思い、見ていました。実際に私はその頃既に結婚していて子供も3人、育児に追われていました。その疲れを癒すかのようにこの作品を見ていました。子供が寝てくれないと、録画して時間がある時にゆっくりと楽しんでいました。結婚できない男とはどんな人のことをいうのでしょう。面白いところは結婚しないではなくて、結婚出来ないという点です。出来ないからには何かしら理由がある訳ですから、どんな理由があるのかがまず気になってしまいました。

結婚出来ない人は、良くこう言います。結婚出来ないじゃなくてしないのだと。もちろん本当にしないという人も中にはいるでしょうが、だいたいは強がりのように思えて仕方ないです。なぜ強がったりするのでしょう。ある程度年を重ねていると結婚していないということが一つの問題点になってきてしまうのです。本人が焦っていなくても、周りが勝手に心配したりするパターンが多いです。人生の中で結婚は大事なのでしょうか、それはわかりませんが、結婚をするか、しないかではこれからの人生に大きな違いは生まれるのは確かです。人は、1人では生きていけないと思いますし、頼りたいし、頼ってもらいたいとみんな思っています。1人では得られない喜びが沢山生まれます。いくら1人の方が好きという方がいても自分と価値観が一緒で、落ち着ける相手となら一緒にいても良いと感じるのではないでしょうか。結婚しない男はいないのではないでしょうか。もし居たとしたら、それはもしかしたら結婚出来ない男なのかもしれません。同じ価値観で相性の良い相手を探すことを諦めているだけなのかもしれません。なかなか出会えないだけなのかもしれません、ただ出会いを探すことを諦めてしまったらその時点で結婚は出来ないということになります。ですから、出会いというものは一つ一つを大事にしていかないと、気付かないうちに通り過ぎてしまいます。

”結婚できない男”が出会った相手

作品の中に出てくる男はまさしく結婚することを諦めているでしょう。1人が好きだし、楽だというようなことを言っていましたが、本当は心のどこかに少し穴があいたような気持ちがあると思います。1人は楽だけど寂しいなあと思うはずです。結婚出来るものならしたいはずです。結婚したとしても1人の時間は楽しめるはずですから。ただ相性の良い相手を見つけることは簡単なことではないのは分かっています。結婚している人は本当に相性が良い相手と結ばれているのかといったら実際分かりません。離婚してしまう人もいます。もしかしたら我慢をしている人もいるかもしれません。結婚には我慢も必要な時があるのです。それが出来なければ、離婚という結果になってしまうのです。時には我慢も必要です。お互いが相手を思い我慢出来れば、離婚にはならずに、結婚生活がうまくいくはずです。この作品の主人公は、結婚のために我慢をしたくない、我慢するくらいなら1人でいる方がいいという意見です。私は悲しい考えだと思います。結婚したくないという彼はそれが本心なのでしょうか。本心だとしても、出会いがあれば少しは意識していくでしょう。実際に彼は1人の女性が気になり始めます。彼女も彼と同じ年くらいで、医者です。彼が彼女の病院に行ったことがきっかけで少しずつお互いの話をしていくなかで親密になっていきます。お互い2人共特に惹かれることもなく、嫌みを言い合ったりしていました。しかし、少しずつ相手がお互い気になり始めます。この2人の喧嘩するシーンが好きでした。ただの言い合いですが、可愛い印象を受けました。これこそが出会いで、この結婚できない男が結婚するべき相手はこの女性なんだろうと思ったら、楽しくなってきて、恋愛が苦手な大人のカップルを見ているようでした。花火大会の花火を見ているシーンは印象的でした。

出会いを諦めてはそこで終わってしまうと思います。諦めずにいることが私は大事だと思います。探し続ければ、出会えるはずです。もし出会えたら結婚出来ない男ではなくなるのです。彼もこの出会いを大切に彼女を逃さないように、結ばれた後も、自分の時間も持ちつつ良い関係を築いていって欲しいと思いました。

現代の結婚年齢が高くなっているという事情

この作品を見ていると、現代社会の結婚事情と重ねてみることができます。現代では結婚をする年齢が少しずつ遅くなっていると聞きました。だいたい30歳過ぎてから結婚を考えだしたりする男性が増えてきているそうです。その事情が、”結婚しない男”なのか、それとも”結婚できない男”なのか。結婚しない男なら良いのですが、このタイトルのように”結婚できない男”なのだとしたら、今後の結婚事情に不安感が生じてくるのは私だけでしょうか。