ギリシャ神話でみる三神のハーフゴッドたちと予言
予言のハーフゴッドはパーシー・ジャクソン?
ハーフゴッドはデミゴッドとも言われていますが、厳密にいうと神と人間の間に生まれた子どもだけがハーフゴッドと言われるようです。それなのでポセイドンの子でハーフゴッドはパーシー・ジャクソンだけのようです。パーシーにはタイソンという異母兄弟が出てきますが、彼はポセイドンとニンフの間に生まれたハーフなのでハーフゴッドとは言わないようです。予言は「クロノスが蘇り三神のハーフゴッドの一人だけがクロノスを倒せる」といった内容でした。三神の子どもでハーフゴッドはパーシー・ジャクソンだけなので、クロノスを倒せるのはパーシー・ジャクソンだけということになります。しかし、最後にハーフゴッドの地を結界で守っていたタレイアが、金の羊毛で生き返ります。タレイアはゼウスの娘なので三神のハーフゴッドはパーシーとタレイアということになります。どちらが予言のハーフゴッドなのかは次回作に期待はありますが、まだ3作目の撮影予定は未定のようです。1作目から2作目までの間も3年あいているので、まだまだ期待してまってみてもよいかもしれません。
三神の子どもであるにもかかわらず、戦いの神の娘クラリサになにかと負けているパーシーです。父であるポセイドンにいくら話しかけても答えてもらえず(これは本人が思っているだけで、パーシーが湖から去ったあと湖面に波がたったりしているので、いつも陰ながら見守っているのでしょう)、自信を無くしたうえに金の羊毛を探しに行くのもクラリサが命じられて、少し残念そうにみえます。予言のハーフゴッドは自分だと信じ、嫌がるグローバーをつれて冒険に出た後もポセイドンがタイソンの問いかけにはすぐに答えたのを見てまた自信を無くしてしまったようです。
代表的な歴史的ハーフゴッド
ギリシャ神話でも神と人間の間に生まれたハーフゴッドがたくさんいます。一番多く子どもがいるのはゼウスで、ヘラクレス(母アルクメネ)・ペルセウス(母ダナエ)・ポリュデウケス(母レーダー)・ミノス(母エウロペ)です。ポセイドンもエウリュアレとの間にはオリオンが、アミュモネとの間にはナウプリオスが生まれています。代表的なハーフゴッドは男性が多く、女性はカドモスとハルモニアとの間に生まれたセメレがいます。ゼウスは恋多き神様でこのセメレとの間にもディオニュソスという子どもが生まれています。ギリシア神話に残されているものは人間側は王族であることが多く、そのため戦などに出て英雄として伝説が残っているのかもしれません。王族側も神の血を欲しがっていたこともあり、王族との間に生まれた子が多いようです。
ハーフゴッドは神とは違い寿命があり不死ではありません。しかし寿命は人間よりも非常に長く年を取るスピードも遅いようです。能力は超人的で英雄の伝説が多く残されています。アイネイアスは「ローマ建国の祖」、ヘラクレスは「十二の功業」、ペルセウスは「ゴルゴーン退治」、オリオンは「キオス島の獅子退治」といったものがあります。ハーフゴッドのほとんどが先祖をたどっていくとゼウスにつながっていきます。オリオンにいたってはポセイドンを父に持ち、ゼウスを曾祖父にもつハーフゴッドということになります。こうなるとハーフなのかクォーターなのか3/4なのかわからないためデミ(ハーフまたは部分的)ゴッドという言い方のほうが正解になるのかもしれません。
ポセイドンの子どもは怪物が多い
ポセイドンもゼウスと同じように恋多き神様です。しかしゼウスが美しい女性たちとの間に子どもを作っているのに対し、ポセイドンは怪物じみたものとの間に子どもを作っていることも少なくありません。とはいっても容姿が醜いわけではなく、美しい容姿を持った怪物が多いです。有名なところでいえば、1人目は海にすむ女神であるトオーサで、その間に生まれたのは1つ目のポリュペモス(キュクロプス)です。2人目は同じく海にすむ女神アムピトリーテで、その間に生まれたのは半人半魚のトリトン・ペンテシキューメー・ロデーです。3人目はゴルゴーン3姉妹の三女で髪の毛が蛇の怪物メドゥーサで、その間に生まれたのは天馬ペガサス・クリュサオルです。4人目はイーピメディアで、その間に生まれたのは双子の巨人であるオートス・エピアルテースです。
ポセイドンがタイソンの呼びかけに応じて、海馬をバーシーとタイソンのもとへ遣わします。海馬は日本語名ですが、ギリシャ神話ではヒッポカムポスともいわれラテン語名で紹介され、ノルウェーとイギリスの間の海に住んでるといわれています。上半身は馬・下半身は魚の尾で、たてがみが数本に割れうろこ状になっていて、前足には水かきがついています。ヒッポカムポスはポセイドンの子どもではありませんが、ポセイドンの乗る戦車をひくことで有名です。ポセイドンの息子であるトリトンの乗り物としても有名です。
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