もがきながらも成長する少女の姿に共感 - 耳をすませばの感想

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映画レビュー数 5,784件

耳をすませば

4.504.50
映像
4.50
脚本
4.10
キャスト
4.40
音楽
4.60
演出
3.50
感想数
5
観た人
8

もがきながらも成長する少女の姿に共感

5.05.0
映像
4.5
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
-

1995年のスタジオジブリのアニメ映画

柊あおいのマンガが原作

本が大好きな主人公、月島雫と彼女が図書館で借りた本をすべて読んでいた少年、天沢聖司との恋と成長の物語。

スタジオジブリらしく、登場人物が実に生き生きとしている。映像も美しく、テンポもいい。素晴らしい完成度を誇っているといえる作品だ。ジブリ作品の中でも特に、登場人物の心情を繊細、かつ丁寧に描いた作品といえる。

見どころは、主人公の悩み、もがきながらも自分の道を探っていこうとする姿だ。家族と衝突したり、周りに助けられたりしながら、前に進もうと努力する月島雫の姿は、同世代の共感を呼ぶだろう。

楽しいのは、天沢聖司のバイオリンと聖司のおじいさんたちの楽器演奏をバックに、月島雫が、カントリーロードを歌うシーン。心が躍り、何とも言えない心地よさがある。この映画の中で、アクセントとなっているシーンといえる。

恋愛物語としても十二分に楽しめる。最後の、天沢聖司が「大好きだ!」と言って月島雫を抱きしめるシーンはまさに胸キュン。何度見ても飽きない、そして自分の心情と重ねることで、色々な発見がある映画だ。心を暖めたいとき、自分の道に迷ったとき、この映画を見れば何かが変わる…そんな作品といえよう。

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私の過去と娘の未来

反抗期は誰にも訪れるこれぞ思春期の心境を上手く表現した作品だ。細かい描写に風を肌で感じるような印象を受けた。主人公の少女が感じているごく普通の感情が、私が彼女と同じ年に感じたものと良く似ている。そんな感情はみんなが抱くものなのだろうか。誰かに恋をしたり、側にいるだけで心臓がバクバクして彼に鼓動が聞こえてしまうのではないだろうかと更に焦ったものだ。今日は一言だけど、彼と喋った!と嬉しくて仕方がなかった頃のあの淡い気持ちが記憶の奥底から蘇ってきた。ここまで記憶が蘇ってくるのはこの作品の様々なシーンから感じられる懐かしい風景や空気の匂い、友達の笑い声、その全てが蘇ってきたのだ。私は反抗期というものを経験したことがない。一般的に誰も通るらしい道だが、私にはそれがなかった。私の母もそう言っていた。珍しいのかもしれない。思春期の時期になっても反抗期らしきものはなかった。なぜだろう。自分でも良く分か...この感想を読む

4.04.0
  • りかりか
  • 102view
  • 2120文字
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5.05.0
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感情移入してしまう!

この作品はヒロインの「しずく」の思春期の女の子の感情がとても素敵に描かれています。「しずく」はあかるく元気な女の子。友達思いで、やさしくて、末っ子らしい天真爛漫なところもあり、それがまた魅力として描かれています。本を読むの好きで、少し妄想癖もあり(笑)そんな「しずく」が顔も知らない一人の男の子を意識しはじめ、恋に落ちていくのですが、現実ではありえない世界観とストーリーが、また面白いですね。あこがれの男の子が、最初はチャラそうな感じで「しずく」と出会いうのですが、本当は誠実で、将来の夢をしっかりと持っているあたりは、観ている側もどこかであこがれてします。そんな男のです。ストーリー中盤で男の子がバイオリンを弾いていると、その男の子のおじいちゃんとその仲間たちが、演奏に加わり、プチセッションの用になる場面は、何度も巻き戻して繰り返し見ました。イケメンでバイオリンが弾けるなんてかっこよすぎます...この感想を読む

3.53.5
  • Qou0710Qou0710
  • 57view
  • 533文字

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