テーマ性 - 神様はじめましたの感想

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神様はじめました

3.753.75
画力
4.00
ストーリー
3.75
キャラクター
3.50
設定
3.25
演出
3.00
感想数
2
読んだ人
2

テーマ性

2.52.5
画力
4.0
ストーリー
2.5
キャラクター
3.0
設定
2.5
演出
2.5

人の身でありながら縁結びの神となり奮闘する主人公の恋愛やら何やらが起きる物語。

主人公に神としての役目を与えた先代の神は、主人公が人だからこそ出来る・理解出来ることがあり、それが主人公の強みであると物語中に言ったのが非常に印象に残っている。

神話などで語られる神とは日本だけでなく世界のどの国でも大体気まぐれで人とは感性が異なっています。つまり根本的に神が人をきちんと理解することはない(恐らくするつもりもない)のだと世のほとんどの人は前提としており、そのため神と人をテーマにした漫画の多くでこの問題は取り上げられています。上記の台詞はそんな問題にしっかりと触れたもので、絶対の正解のないこの問題に作者がどんな答えを提示するのか非常に期待しました。

その後、主人公が(私情混じりながらも)人と妖怪のカップルを応援する時や、そのカップルに横槍を入れる妖怪に(成り行き上)思い遣りを教える時に「人の身でありながら神である」ことの強みを発揮していく姿が見られたのですが……現在終盤に差し掛かったこの漫画、「人の身でありながら神である強み」という一つのテーマが「人と妖怪という寿命の違う生き物同士の恋愛」というテーマに完全に押し潰されていると感じました。

主人公が「人の身でありながら神である強み」を発揮したのは人と妖怪のカップルを応援する時と、当初から姿をちらちら見せていた主人公の「お相手妖怪」の「因縁の相手」の時のみと言ってもいいです。「因縁の相手」との問題が解消した現在、主人公は神としての役目を放棄しようとしています。どうやら私が一番印象に残っていた先代の神の台詞はただの踏み台だったようです。人の身でありながら神であるということへの悩みも左程なく、作中で取り上げられるのは「お相手妖怪」との寿命の差ばかり。残念ながら、「絶対の正解のない問題」への答えは見られないお話だと感じました。

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心から「神はじ」の世界で生きたい!

主人公の奈々生ちゃんは貧乏だけど健気に生きている高校生!...でした。金遣いが荒い父親のせいである日、住む家を失ってしまいます。行く場所がなく途方にくれる奈々生ちゃんの前に突如現れた謎の男性。手渡された謎の地図と、額に施された謎の印。その地図の場所に行くと...なんと神様に!地図の場所、廃れた神社に住んでいたのは神使の巴衛、鬼火童子の鬼切・虎徹。謎の男性、ミカゲはこの地の土地神だったのです。そして奈々生ちゃんはミカゲから土地神の証を譲られたのでした。廃れて参拝客もいない神社で、奈々生ちゃんのドタバタ神様業が始まりました。最初のころは奈々生ちゃんに冷たかった巴衛も、奈々生ちゃんの前向きで明るい姿を見て態度が変わって行きます。神使であるからと奈々生ちゃんを守る巴衛。次第に巴衛の意思で奈々生ちゃんを守るようになり...きゅんきゅんします!(笑)奈々生ちゃんの周りを固めるもう1人の神使、瑞希や同級生の天狗...この感想を読む

5.05.0
  • はるはるかはるはるか
  • 67view
  • 621文字

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