飴色パラドックスのあらすじ・作品解説
飴色パラドックスは、dear+コミックスで連載された、夏目イサク原作の日本の漫画である。 ボーイズラブの漫画であるため、男性同士の恋愛が好きな女性読者から人気のある作品である。そのあらすじは、出版社に勤める、記者尾上は、望まない部署異動で、性格の悪いカメラマン蕪木とペアを組まされることになる。実は二人は同期入社同士で、尾上は仕事はできるが性格の悪い蕪木のことをずっとライバル視していたた。蕪木の鼻を明かしてやろうと、ゴシップ取材に駆け回るものの、仕事は失敗続きで、蕪木には馬鹿にされる毎日であった。一見、性格がまったく合わない二人であったが、共に仕事をしていく中で、ときにはぶつかり、ときには認め合いと、互いに成長していくのであった。クールで冷静沈着な蕪木はストレートで感情表現豊かな尾上に少しずつ、惹かれていく。そして、尾上も、蕪木の実は複雑で繊細な内側を知っていき、自分の気持ちが抑えられなくなっていくのであった。
飴色パラドックスの評価
飴色パラドックスの感想
(陰からこっそり)いつまでも見ていたい二人!
出会ったことが大正解の二人夏目イサク作品にハズレはないと思っている読者ですが、そのなかでもこの作品は、個人的に大当たりでした。何度読み返しても、ドキッとして、キュンとして、元気がもらえます。正義感が強くて熱血で、でもちょっと不器用な尾上と、世の中に対して覚めていて、他人との間に壁を作って要領よく生きている蕪木。仕事でコンビを組むことがなければ、お互いに嫌悪感か無関心しか抱かないまま終わっていたかもしれませんが、仕事で無理矢理コンビを組まされたことで、お互いの抱えている生きにくさや孤独を理解しあうだけでなく、全部をプラスに変えてしまうパワフルなチームになってしまいます。その経緯が、なんともいえず気持ちがよいのです。それは恋でなくてもよかったのかもしれないけれど反発し合いながらも、スクープのために二人っきりで過酷な張り込みをして、時にはヤクザがらみの危険の状況にも追い込まれ、次第に信頼の絆...この感想を読む
しっかり者の攻めとおっちょこちょいな受け
気楽に楽しく読みたい、且つキュンキュンしたい!という時にもってこいの作品です。ストーリー重視しています!とガチガチにスートーリーにこだわった作品ではないんですが、ほほえましく楽しく読める点がいいですね。シリーズものはやはりまんねりしがちですが、こちらの作品はキャラクターの強弱が非常にわかりやすいです。はじめはおっちょこちょいでしかなかった尾上がだんだん成長していっている様子が伝わってきます。前半はどうみてもカブの方が仕事ができ、落ち着いていて尾上がそれに必死にくらいついていっている様でしたが、気がつけば頼りになる相方に変化していっています。これが読んでいて違和感ないので、そういった点のあらわし方が非常に上手いと思いました。何事も器用にこなしてしまうカブがどうして不器用な尾上にほれてしまうんだろう。尾上はガムシャラでどちらかというとカブが苦手に思う人柄ですよね。筆者も読みながら、尾上めん...この感想を読む
どこかリアルな大人の恋愛観
ライターの尾上とカメラマンの蕪木。女性にいい顔をし、編集部でも信頼され、さらに彼女を奪った(と思い込む尾上)蕪木を、尾上は嫌っています。しかし、ある日2人がコンビを組むことに!?明るい性格の尾上は、嘘がわかりやすい、いじられたら過剰に反応するなど子供のような面が目立ちます。そのことを始め、蕪木は疎ましく思っていました。しかし、本当の尾上は強い人。週刊誌のライターとして働く尾上は、社会の汚い面を見ても折れず立ち向かい、変わらないままでいる強い人でした。対照的に、汚い社会を暴きながら傷つき、暴くことを反省し続けていた蕪木。対照的で全く違う価値観の2人が惹かれ合い、愛し合う姿には心からドキドキしました。価値観の違いは夫婦間で離婚の要因になるものだといいます。しかし、正反対な2人でもお互いを認め、たまには激しくぶつかりながら、その絆をより深いものにしていきます。BL分野の作品ですが、多くの人に受け入...この感想を読む
飴色パラドックスの登場キャラクター
尾上聡
よみがな:おのえさとし 生年月日:4月2日 性別:男 所属:写真週刊誌「DASH」編集部 苦手:運動
蕪木元治
よみがな:かぶらぎもとはる 生年月日:3月14日 性別:男 所属:写真週刊誌「DASH」編集部 性格:スクープのためなら手段を選ばない