むちゃくちゃビビってしまって怖かった恐怖新聞
この漫画を読んだのは、小学生の時で、漫画なのに教室の読書文庫に置かれていた。
みんなは「怖いよ~怖いよ~」というので、読まないようにしていたが、
やっぱり好奇心からか全巻読んでしまった。
ある日突然鬼形礼に送られてきた恐怖新聞。
1日読むと100日寿命が縮まるという設定がなんとも面白い。
いろいろな恐怖話を織り込みながら、主人公はどうにかして恐怖新聞が
送られてくるのを阻止しようとするが、どうしてもやってくる恐怖新聞。
今は大人だから、「何してるん?」と冷静に見れるが、鬼形礼の
恐怖新聞配達の阻止の仕方がやはり中学生の考え方だなと。
しかし、当時小学生の私にとっては、どうやっても届けられる恐怖新聞と
その内容に恐怖の連続だった。
幽霊やUFO,UMAの事実を知りすぎて、恐怖新聞に助けられたりもするが、
のめりこみ過ぎて、自分の写真に怪しげな人物が写りこんだりと、本当の恐怖が
始まっていく。
そして、実は、霊団が主人公を自分達の世界に引きずり込もうとしているのを知り、
最終的には守護神によって幽界に救われ、自分自らが恐怖新聞の配達人になるという終わり方
なのだが、まだ超常現象というものが、本格的に取り上げられることが少なく、
取り上げられるとしても、ノストラダムスの大予言の世界ぐらいだったのを、
この本で、幽霊の存在やUFOやUMAの存在を取り上げ、人間の知らない世界を
見せてくれたことは、ある意味超常現象マニアの土台を作り上げた作品と思う。
今は、年末に超常現象肯定派と否定派の討論番組があって、毎回大槻教授が出て
「そんなものは信用しない!」と言っているが、この漫画で結構リアルに
紹介されていたので、肯定派がいてもおかしくないと思う。
今は、この手の作品は少ないけれど、作風や演出がやはり斬新なので、
大人になった今でも、結構怖いと感じる作品である。
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