面白い
湊かなえさんの作品をドラマ化するということで、自分の中で期待とある意味での不安とか入り混じった状態であったがドラマが始まるとともに不安などはいつのまにか消え、次回へのさらなる期待が膨らんでいった。
あらゆる出来事が杉下希(榮倉奈々)・成瀬慎司(窪田正孝)を巻き込み、二人の心を動かしてゆく。その二人の心、そして運命は果たして同じ方向へ向かっているものか、終始どきどきさせられる展開であった。お二人を含めこのドラマのキャストの皆さんの演技は素晴らしく、高く評価できるものであった。
愛なのか、それともただの依存なのか。悲しみなのか、それとも孤独なのか。
この作品の中では、万人の利益を求める功利主義だけでは生きてはいけず、野望を抱きエゴを押し通すなかでそれでもなんとか妥協しながら生きていくという人間の心の奥底に眠る生き方が表されているように感じた。
杉下や成瀬が高校時代にすごしたという場面ではロケ地の風景が素晴らしく、ドラマと風景のマッチングはただただ素晴らしく、目を見張るものであった。私個人の感想として、家入レオさんが歌われたsillyと素晴らしい風景が見事に融合されたその瞬間というものには胸がつかまれる思いがした。
独断と偏見を交え、総合的に意見を述べるならば、演出・映像・脚本・キャスト・音楽すべてにおいて完成度の高いある意味神秘的なドラマであり、深く考えさせられ、後味がよいのか悪いのかわからないような素晴らしいものであった。
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