ハッピーエンドともバッドエンドとも言い難い…
登場人物みんなが悩みを抱えていて、重たいけど見たくなる、そんなドラマでした。個人的には宇多田ヒカルの主題歌がドラマの内容にマッチしていて大好きな作品です!
その主題歌、Prisoner of love。日本語で言うと愛の囚人になるのでしょうか。そこに一番当てはまるのは宗佑ではないかなと思っています。
美知留にDVをふるい、自分から離れていかないよう脅し、最終的には自殺してしまう。暴力はいけないことだし、自分勝手で酷い!とも思うのですが、彼の心の内を想うととても苦しくなります。本当はきっと普通に愛し愛され幸せに過ごしたいという気持ちを持っていたはずです。どこで歪んでしまったのか…そして自殺してしまう前にその歪みを解消してあげることはできなかったのか…。
宗佑以外の主要人物には自分を理解してくれる仲間がいました。でも宗佑は一人。美知留までいなくなってしまったら困る、自分を一人にしないでという思いからあんな行動をしてしまったのでしょう。
そのままDV男で終わってくれたら宗佑は悪者で終わってくれるんです。なのに自殺しちゃうから…何度見ても涙が止まらなくなります。
きっと宗佑も分かっていたんですよね。DVがいけないこと。恐怖政治のようにして美知留を側においていても、美知留はもちろん、自分も幸せになれないこと。
自分が存在しなければ美知留は幸せになれるって思ったんじゃないかな。でも生きていると自分は美知留を縛り付けようとしてしまう。やめたくてもやめられない。そこから死に結びついた。そんな気がします。
もし宗佑の周りにDVを、自殺を止めてくれる人がいたら…死なずに別の愛し方ができていたら…。暴力を振るう人の気持ちは分かりませんが、離れていって欲しくない宗佑の気持ちは分かります。自殺も美知留への歪んだ愛なんですよね。これで一緒にいられないけど、美知留には一生忘れられずに済むんです。
でも残された側は辛いですよね。ずっと背負っていかなければならない。悲しいです本当に。
宗佑の出てくるシーンは怖くて、他のシーンもやっぱり暗く悲しい気持ちになることが多いけど、とてもいいドラマだと思います!登場人物もとても豪華!そして当時シェアハウスに憧れました!また見たい!
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