戯言シリーズをより深めるための第一作
この物語は人間シリーズの第1作であります。人間シリーズは戯言シリーズの言わば外伝的な位置づけで主要人物でもある零崎人識の属する殺人鬼集団零崎一賊について描かれた作品群です。その中でも零崎一賊の長兄である零崎双識を主人公に添えた作品であります。
物語を見る上では、戯言シリーズのヒトクイマジカルまでを一読した状態で戯言シリーズのクライマックスに入る前にこの作品を見るといいのではないかと考えています。理由としては、戯言シリーズの時系列でいえばクビシメロマンチスト辺りのことが描かれているため、クビシメロマンチストのエピローグの考察を深めることができる部分もあるからです。また、この巻では、戯言シリーズに深く密接してる部分が多くあり、戯言シリーズを楽しむ上では外せない存在になっています。だから、戯言シリーズを読む際にはこの作品に行きつくところがあります。
大まかな見所として、本編にも劣らぬバトルシーン、零崎一族の新たなる家族の誕生、主人公の変態ぶりが大きく挙げられます。これら3つの要素が重なることにより、作品に大きな深みを与えていると考えています。特に主人公の変態ぶりを描くのはこの作者の登場人物に個性を持たせるのを得意としている所が大きく表れていると感じました。
その他にも戯言シリーズでは拾いきれなかったエピソードがこの巻を含め、人間シリーズには収録されているので、それを拾うための入門編の位置づけにあると考えています。
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