物が語る言葉を聞き取れる青年。
骨董屋を営むお祖父さんの孫の青年は、物が語る声や姿が見える不思議な力を持っていました。 そのせいで、売ってほしくないなど助けてほしいなどの要望を聞いてしまわなければいけなくなるので大変そうですが、関わる事件は切ないものから自業自得の内容もありました。 物には命が宿る、といってある物語では今から死に行こうとしている男性が持ってきた掛け軸の中の綺麗な女性が青年に助けを求めてきました。 彼は今から死ぬ気だ、なので私を彼の元へと連れて行ってほしいと。 その通り男性にその掛け軸を返した次の日、男性は仲たがいした仲間から銃で撃たれて殺されてしまいました。 犯人はその場に立ち尽くして、女も殺したと呟くのですが…そこに死んでいたのは男性と、掛け軸に書かれていた物と一緒の真っ白の椿でした。 青年が掛け軸を回収しにくるとその掛け軸には、描かれていた綺麗な女性の姿はなく、真っ白の紙に白い椿が残されているだけでした。 こういった話が書かれていて、物の命の重さに感心するような内容ばかりでした。
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