GOKUSAIのあらすじ・作品解説
『GOKUSAI』は猿渡哲也による全4巻の漫画作品で、週刊ヤングジャンプ2012年44号から2013年33号まで連載された。 この作品の主人公は、19歳の絵描き高波丈(からばじょう)である。彼は、母親から絵の英才教育を受けて育った。加えて才能も飛び抜けていたことから、絵描きの技術は超越したものを持っている。主人公の相方を務めるのは、美大生の由冬リロ(ゆとうりろ)である。彼女は、強盗事件に巻き込まれたことをきかっけに高波丈と出会い、行動を共にしていく。彼女は自分の才能や方向性について悩んでいたが、高波丈のアートへの偏執や破天荒な取り組みを見るにつけて、アートに対する見方やアプローチが変化するようになる。そしてこの作品は、高波丈に舞い込んでくるエキセントリックな絵の依頼に対して、二人が悪戦苦闘しながら挑戦するといった形で物語は進む。 『GOKUSAI』はアートを題材にした作品だけあって、どのページも圧倒的な画力で描き込まれている。また絵柄には、作者の個性とアーティスティックな感性が遺憾なく反映されている。