文豪ナビ 三島由紀夫の評価
文豪ナビ 三島由紀夫についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
文豪ナビ 三島由紀夫の感想
『文豪ナビ 三島由紀夫』「世界を変貌させるのは決して認識なんかじゃない。」について
世界はどうやったら変貌するのか三島由紀夫の『金閣寺』は、実際に起きた事件を元にして書かれています。1950年(昭和25年)7月2日未明に起きた「金閣寺放火事件」です。しかし、小説『金閣寺』は、全くの別物、完全に創作です。設定を借りただけと言ってもいいでしょう。吃音の青年僧は「世界を変貌させるのは決して認識なんかじゃない。世界を変貌させるのは行為なんだ。それだけしかない。」と自問自答を繰り返して「金閣を焼かねばならぬ」と結論づけ実行します。いつの世の中も若者は無謀です。その無謀さを「美しい」ととらえるのは、若者の特権なのでしょう。子供の頃に読まされたのは、太宰治三島作品を読んだのは、中年になってからでした。学生時代に読まされたのは、太宰治です。『走れメロス』などは、文部省(当時)推薦のアニメまで作られています。どう読んでも、メロスは自分に酔っている偽善者でしょう。子供でも、それくらいのことは分か...この感想を読む