ハリー・ポッターと炎のゴブレットの感想一覧
J.K.ローリングによる小説「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」についての感想が8件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
魔法契約に隠された罠と本でしか読めないエピソード
三大魔法学校対抗試合三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)はヨーロッパの三大魔法学校(ホグワーツ・ボーバトン・ダームストラング)の代表者1人が戦うといった親善試合です。以前は5年に一度3校が交代で競技を主宰していたようですが、夥しい死者が出るため、この百年は開催されていなかったようです。選手を決めるためにはゴブレットを使用します、炎が消えると次の試合まで炎はつかず、このゴブレットが選んだ選手は魔法契約となり、死ぬ以外には途中で放棄することはできません。100年ぶりに行われるトライウィザード・トーナメントですが、今回は死者を出さないように「国際魔法協力部」と「魔法ゲーム・スポーツ部」と校長がひと夏かけて協議を行ったようです。「国際魔法協力部」部長はバーテミアス・クラウチ氏で「魔法ゲーム・スポーツ部」の部長はルード・バグマン氏です。二人は三校の校長と一緒に競技の審査員として開催中...この感想を読む
リアルな人間関係
この巻は今までより少し成長して、少し複雑な人間関係と少し周りの状況を理解できるようになったハリーが描かれています。ファンタジーなんだけれど、友達のケンカ、恋というより憧れの強い初恋、クラスメイトとの関係、人を疑う心、全てリアルに思えます。私たちがかつて感じた気持ち、陥った過ち、今までに経験してきたようなことばかり起こっているので、本の中の出来事ではなく、日常生活のように思えてしまいます。また、この巻から初めて主要人物の中から死者がでるので、魔法も、夢のあるファンタジーだけではなく、人と殺めたり苦しめたりそういう魔法の方が出できてすこし怖く感じます。ただ、様々な問題をクリアしていく様子は、すごく面白くで引き込まれます。
大人向けになっていく
このあたりから大人向けになっていく。大人向けっていうか、物語がシリアスな方向にすすんでいく。上下巻ある、ときくと読むのが大変そうにみえるけど、ストーリーにぐんぐん引き込まれるから、そんなに長くは感じない。ヴォルデモート卿の復活が迫っているのを目の当たりにする。三大魔法対抗試合、他国の魔法使い、ワールドカップなど。魔法の世界も、世界中に広がってるんだろうな、と思うとものすごくわくわくする。ハリーポッターシリーズの中ではじめてじゃないかな、人が死ぬのは。セドリックが死んじゃうなんてショック。この人が悪い人なの?っていう人が悪い人。
ファンタジーではなくリアル
ヴォルデモート卿が、もうそこまで迫っている。 彼の復活は近い。ということを突き付けられる章でした。 最少にでてくる「死喰い人」は、悪の塊みたいな魔法使いで、なんの躊躇もなく人を殺そうとするさまはすごく恐ろしかったです。 もはや、ハリーポッターの世界はファンタジーではなく、本気で戦わなければいけない責任がハリーの方にのしかかってきていて、リアルな人間対人間、悪と善との戦いになってきています。 悪役でも普通こういう物語だと、ちょっと憎めなかったり、面白かったりすると思うのですが、 ヴォルデモート卿とそれを崇拝する魔法使いは、本物の「悪」です。 躊躇のない「悪」と戦うのは、すごく難しいことだと思います。 セドリックの死も、とてもショックでした。 スポーツマンシップにのっとり、公平に全力でお互い戦ったのに・・・ なんて現実は残酷なんだろうと思い知らされます。 でも、ハリーは負けないでほしい。ハ...この感想を読む
最大の敵が復活・・
ハリーポッター第4巻目です。ここから、ストーリーがぐっと動き出してます。ついに「名前を呼んではいけないあの人」が蘇ってしまったり・・序盤からワクワク感満載、ホグワーツ以外の魔法学校、死喰い人に闇払い・・登場人物がどんどん増えるので、とても複雑になってくるけれど個性がひきたてられて、ストーリーにひき込まれていきます。14歳という微妙な年ごろのハリー、恋も友情と心が揺れ動く青春を送る男の子なのに・・こんなに悲惨な運命の中にいるとは。ハリーの良い友達になると予想していたセドリックの死がかなり、ショック。個人的にドビーの再登場が嬉しかったなぁ
運命の歯車が大きく回りだす!!
大人気『ハリー・ポッター』シリーズの第4弾です。この巻のクライマックスでは、とうとうハリーの宿敵、ヴォルデモートが復活します。そのために仕組まれた残酷な罠が、クディッチのワールドカップや三大魔法学校対抗試合といったワクワクするようなイベントに巧妙に隠されて仕組まれているのです。ワールドカップの決勝戦をロンの一家とともに観戦したハリー・ロン・ハーマイオニーの前で、盗まれたハリーの杖を使ってヴォルデモートの印が空に打ち上げられたり、本来なら、17歳以上の生徒が3校の魔法学校から1人選ばれて、過酷な競技に参加する三大魔法学校対抗試合に、なぜかハリーが4人目の代表者として選ばれてしまったり、ハリーが鮮明な悪夢を見るようになったり……一見、ばらばらの出来事が最後の恐ろしい罠へと見事に収束していきます。この4巻目から、ワクワクドキドキの冒険物語というよりシリアスな人間ドラマを描く暗い色の物語へと変...この感想を読む
次回作に繋がる作品
ハリー・ポッターシリーズ4作目です。この巻から上下巻で販売されるようになりました。単純にページが増えたからだと思いますが、作品の内容としてはページが増えた事を感じさせないくらい面白いです。クィディッチのワールドカップや三大魔法学校対抗試合など、今までホグワーツの中での話であった物が、他の国の魔法使いが登場するなど、少し視野が広がる話になっています。そしていよいよ、ヴォルデモート卿の復活と友人の死。愕然と暗い気持ちで終わります。相変わらずの伏線の張り方と回収の素晴らしさ。とても面白いんですが、このあたりから手放しで面白かった!と言いにくい、複雑な気持ちになる巻だと思います。
魔法の世界に引き込まれる
人気シリーズ「ハリーポッター」の第4弾。主人公ハリーポッターが通うホグワーツ魔法魔術学校、ダームストラング専門学校、ボーバトン魔法アカデミーの3校による三大魔法学校対抗試合(トライ・ウィザード・トーナメント)が約100年ぶりにこの一年間に亘って行われることになり、代表選手は各校の17歳以上の生徒から1人ずつ選ばれると発表した。他校が出てきたのはこれが初めてだったのでとても面白い作品だった。ハリーやハーマイオニーの恋心も描かれている。しかし、私が一番衝撃的だったのは初めて生徒のなかで死者が出たことである。クライマックスにむけてのキーとなる1冊である。