魔法契約に隠された罠と本でしか読めないエピソード - ハリー・ポッターと炎のゴブレットの感想

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ハリー・ポッターと炎のゴブレット

4.754.75
文章力
4.93
ストーリー
4.86
キャラクター
4.79
設定
4.86
演出
4.93
感想数
8
読んだ人
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魔法契約に隠された罠と本でしか読めないエピソード

5.05.0
文章力
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
5.0

目次

三大魔法学校対抗試合

三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)はヨーロッパの三大魔法学校(ホグワーツ・ボーバトン・ダームストラング)の代表者1人が戦うといった親善試合です。以前は5年に一度3校が交代で競技を主宰していたようですが、夥しい死者が出るため、この百年は開催されていなかったようです。選手を決めるためにはゴブレットを使用します、炎が消えると次の試合まで炎はつかず、このゴブレットが選んだ選手は魔法契約となり、死ぬ以外には途中で放棄することはできません。

100年ぶりに行われるトライウィザード・トーナメントですが、今回は死者を出さないように「国際魔法協力部」と「魔法ゲーム・スポーツ部」と校長がひと夏かけて協議を行ったようです。「国際魔法協力部」部長はバーテミアス・クラウチ氏で「魔法ゲーム・スポーツ部」の部長はルード・バグマン氏です。二人は三校の校長と一緒に競技の審査員として開催中ホグワーツに来ています。賞金は1000ガリオンで、17歳以上でなければ参加できないという年齢制限を設け、ゴブレットのまわりにダンブルドア校長が年齢線を引くことになっていました。

課題は3つ用意されており、魔力の卓越性・果敢な勇気・論理・推理力・危険に対処する能力がためされます。今回の課題の1つ目はドラゴンが守っている卵を奪うことで直前に教えられました。2つ目は卵の謎を解くことで次の課題がわかるようになっていました。3つ目は迷路を解き優勝杯のところにたどり着くことで競技の1ケ月前に教えられました。

マッド・アイ・ムーディの正体

今年度「闇の魔術に対する防衛術」の教授となったマッド・アイ・ムーディですが、「国際魔法協力部」の部長でもあるバーテミアス・クラウチの息子バーテミアス・クラウチジュニア(バーティ)が、ポリジュース薬で変身していたものでした。バーティは1時間おきにポリジュース薬を飲むために、いつも携帯用酒瓶を持ち歩いていました。それはマッド・アイがいつも持っていた携帯用酒瓶で、いつも誰かに命を狙われていると思っているため決して自分の酒瓶からでないと飲まないとみんなが知っているものでした。ポリジュース薬を飲み続けるためにどうしてもマッド・アイを近くに置いておく必要があり、バーティはマッド・アイをトランクに「失神の呪文」と「服従の呪文」をかけ幽閉していました。

バーティはネビルの両親を「はりつけの呪い」で拷問したとして、アズカバンの監獄に入れられていました。しかし、死期が近かった母が父であるクラウチ氏に懇願し、アズカバンにいるバーティと入れ替わることになりました。ディメンターは目が見えないようで、外から入った弱々しい気の持ち主が中にいる弱々しい気の持ち主と入れ替わったところでわからず、簡単に入れ替わることができたようです。かといってほかの人間には人が入れ替わっているのがわかるため、ポリジュースで母親に変身してアズカバンから脱獄したということでした。

ハリーが4人目の選手に選ばれた時、この競技中にハリーを殺すことを考えた誰かが、ゴブレットに「錯乱の呪文」をかけて名前を入れたのだろうと言っていましたが、優勝杯をポートキーとしてハリーをヴォルデモートのところへ送ろうとしていたというのが本当です。そのためには何としてでもハリーを優勝させる必要があり、陰でいろいろと策を講じていたようです。ハリーは最年少のトライウィザード・チャンピオンにはなりましたが、結局自分の実力でというわけではなかったということになりますね。

ファンなら知っておきたい本でしか出てこないエピソード

映画ではいきなりロンの家にいるハリーですが、実はその前にひと騒動あります。ダーズリー家にハリーを迎えに来たウィーズリー一家ですが、なぜか煙突飛行ネットワークを使って迎えに行きます。「煙突飛行規制委員会」にコネがあったウィーズリー氏が迎えに行く間だけネットワークをひいてもらったようです。ダーズリー家の暖炉は電気の暖炉だったため出てくるために、ウィーズリー氏が板張りを魔法で吹き飛ばしてしまいます。それだけでも十分ダーズリー家にとっては、理解しがたい行為であるにもかかわらず、フレッドの「ベロベロ飴」をダドリーが食べるというおまけつきでした。拾って食べたダドリーの舌は膨らみダーズリー家はまた大パニックとなっていました。

「屋敷しもべ妖精」を自由にするためにハーマイオニーが奮闘するS・P・E・W(しもべ妖精福祉振興協会)ですが、賛同者は皆無と言っても過言ではありません。「屋敷しもべ妖精」自体解放されたいとは思っていないようです。ホグワーツにも「屋敷しもべ妖精」がいますが、1人以外は無報酬で無給です。その1人とはドビーで、ダンブルドアに給料と休みが欲しいと相談したところその要求が通りました。「屋敷しもべ妖精」を解放するためにいろんなところに着るものを置いておくハーマイオニーですが、すべてドビーが拾って着こなしています。どうも「屋敷しもべ妖精」にとっては迷惑以外の何物でもないようです。

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他のレビュアーの感想・評価

ファンタジーではなくリアル

ヴォルデモート卿が、もうそこまで迫っている。 彼の復活は近い。ということを突き付けられる章でした。 最少にでてくる「死喰い人」は、悪の塊みたいな魔法使いで、なんの躊躇もなく人を殺そうとするさまはすごく恐ろしかったです。 もはや、ハリーポッターの世界はファンタジーではなく、本気で戦わなければいけない責任がハリーの方にのしかかってきていて、リアルな人間対人間、悪と善との戦いになってきています。 悪役でも普通こういう物語だと、ちょっと憎めなかったり、面白かったりすると思うのですが、 ヴォルデモート卿とそれを崇拝する魔法使いは、本物の「悪」です。 躊躇のない「悪」と戦うのは、すごく難しいことだと思います。 セドリックの死も、とてもショックでした。 スポーツマンシップにのっとり、公平に全力でお互い戦ったのに・・・ なんて現実は残酷なんだろうと思い知らされます。 でも、ハリーは負けないでほしい。ハ...この感想を読む

5.05.0
  • ぶうたぶうた
  • 95view
  • 446文字

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