運命の歯車が大きく回りだす!!
大人気『ハリー・ポッター』シリーズの第4弾です。 この巻のクライマックスでは、とうとうハリーの宿敵、ヴォルデモートが復活します。そのために仕組まれた残酷な罠が、クディッチのワールドカップや三大魔法学校対抗試合といったワクワクするようなイベントに巧妙に隠されて仕組まれているのです。ワールドカップの決勝戦をロンの一家とともに観戦したハリー・ロン・ハーマイオニーの前で、盗まれたハリーの杖を使ってヴォルデモートの印が空に打ち上げられたり、本来なら、17歳以上の生徒が3校の魔法学校から1人選ばれて、過酷な競技に参加する三大魔法学校対抗試合に、なぜかハリーが4人目の代表者として選ばれてしまったり、ハリーが鮮明な悪夢を見るようになったり……一見、ばらばらの出来事が最後の恐ろしい罠へと見事に収束していきます。 この4巻目から、ワクワクドキドキの冒険物語というよりシリアスな人間ドラマを描く暗い色の物語へと変化していきます。そこには、隠すことなく死が描かれ、また、嫉妬や憎しみ、疑いなど人間の心の悪の部分もより鮮明に描かれます。しかしそう言った暗い側面が描かれるからこそ、友情や愛、笑いといった人の善なる部分がより際立たつのだと思います。 子ども向けだと思っている方にもぜひ読んでほしい1冊です。
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