超世界への旅 日本のSF短編集の評価
超世界への旅 日本のSF短編集の感想
小学生でも楽しめる
この本を読み終えた小学6年生当時、しばらくこの本のような不思議なことが起こるのではないかと、学校からの帰り道が怖くてたまらなくなった。作中には、別に怖いところはそんなにないが、今いる世界と別世界があって、いつかとって変わられるのではないか?という仄かな恐怖感を植え付けられた。しかし、忘れた頃にまた何度も読みたくなる、怖いもの見たさもクセになる。福島正美氏の作品が特に良く、氏の作品は大体が異世界から来た異性との交流がテーマになっている。これが思春期の私にはどストライクで、同じ学年の男子は悪いところばかり見えて恋愛対象にならないので、このような異世界から来た完璧な自分のタイプの男子と出会いたいと思ってしまった。私のような斜に構えた人間の思春期の現実逃避には、持ってこいな作品なのではないだろうか。特に、最初の「遠く遥かに」と、最後の「悪魔の国から来た少女」は実際に顔を会わせないまま終わる前者と...この感想を読む