著者のストイシズムと人間臭さをこれでもかっと感じられる美容エッセイ
人気少女漫画家自身の、美容放浪記!「さくらん」「ハッピーマニア」などで一世を風靡した、安野モヨコによる、VOCE誌上に連載していた美容体験談をまとめたエッセイ。自分の体を削って作品を作り出す漫画家という仕事は、ストレスやプレッシャーがつきもの。それらをはねのけるために、手段を選ばず美容法にチャレンジしていく著者の気合に気圧されて一気に読める代物だった。もちろん、他にも美容本、俗に言うピンク本は世の中にたくさんある。「〇〇すれば痩せる」「○○で綺麗に!」など、さながら数学の方程式のような綺麗な謳い文句をひっさげて、表紙にはあひる口をした女の子たちが一様にこちらを向いている。でも、そこに答えがないことは私を始め、多くの女子が知っていることだと思う。こうすれば、ああすれば、なんて、美容道に明確な答えがないのだ。トライアンドエラー、それこそが美への近道だということをこの本は改めて気付かせてくれる。...この感想を読む
5.05.0
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