あかるい家族計画のあらすじ・作品解説
あかるい家族計画は、主人公である男の子ふたりの出会いから同棲、家族になるまでを描いたボーイズラブコミックで、2007年東京漫画社のマーブルコミックスレーベルで発売された。 「泥っかぶりの枯れないばらを」はふたりが高校生の時の話。女の子と付き合っても何故かうまくいかない澁谷は、いわゆるノンケ。ある日転校してきた美少年吉住はゲイであり、恋愛には臆病になっている。ふたりがふとしたことでお互いを意識し、同性同士という葛藤を乗り越えて恋愛にまで至る過程が、丁寧に綴られる。その続きである表題作「あかるい家族計画」は、無事結ばれ、高校を卒業し大学生となったふたりが同棲を始めるが、ここでまた吉住は自分が澁谷の道を踏みはずさせたという罪悪感に苦しみだす。そんな中一見モタモタとしている澁谷が、彼らしい大らかさで吉住を救いだす。澁谷の妹が出産、家族そろってほっとしている病室で、「付き合っています」とカミングアウト。少々強引でも結果ふたりは絆を深め、本当の家族となる。最後、澁谷の「おかえり」という言葉が温かい愛に溢れた作品。