虫眼とアニ眼の評価
虫眼とアニ眼についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
虫眼とアニ眼の感想
想像力を膨らませて
「虫眼とアニ眼」と自分とこの本を読んでいる時間は、あっという間だった。しかし、のめり込んで読んで、あっという間だったわけではない。文にも内容にも、自分でもよく分からないが「手応え」のようなものがあったのだ。「手応え」という表現が、はたして私の感じたことをしっかり表しているようにも思えないが、しいていうなら「手応え」でいいだろう。何を触っているのかは分からないのだが、確かに、何かに触りながら読んでいった。本を読む時は、だいたい学んだことみたいなものがはっきりしているのだが、この本は違う。「学んだ」なんて言葉は、口が裂けても使えない。ゆったりと、誰かの話を聞いているようだった。内容は、スッとは入ってこなかった。しかし、聞き流したらいけないような、そんな感じだった。強制感なんてものは、もちろんない。それなのに、耳を傾けてきちんと聞きたかったのだ。違う、その時間は耳を澄ませていたかったのだ。想...この感想を読む