サラの鍵の評価
サラの鍵についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が3件掲載中です。
各項目の評価分布
サラの鍵の感想
アウシュヴィッツについて近くからも、遠くからも眺めることができる物語
時は第2次世界大戦中。パリに住むユダヤ人の少女サラの物語。当時、すでにパリでもユダヤ人には服に大きな星をつけさせられるようになっていた。ある日の早朝、フランス警察が家に押しかけてくる。フランスの警察だから大丈夫。でも、何かがおかしい。とっさにサラは、幼い弟を納戸の奥の秘密の空間に身を隠させて鍵をかける。「あとでもどってきて出してあげるからね。絶対に」鍵をこっそり隠し持ったまま連行されるサラ。一方、現代のパリ。アメリカ人女性のジュリアの物語。フランス人の夫との間に娘が一人いるジャーナリスト。彼女はある時、ヴェルディブについて特集記事を書くことになる。ヴェルディブ、それは過去にユダヤ人がまず最初に連行された屋内競技場。ユダヤ人だからというだけでどうして酷い扱いをうけるのかと嘆きながらも、弟の身を案じ続ける少女サラ。ジュリアがヴェルディブを深く調べていくうちに明かされていく真実。そして、サラの...この感想を読む