コンダクターの評価
コンダクターについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
コンダクターの感想
コンダクターの手腕に脱帽。
悪夢を毎晩見るフルートの朽木奈緒美、結婚間近のヴァイオリンの真矢秋穂、その婚約者でピアノの玉木和夫、指揮者の結城康文は音大時代の仲間。その仲間が同じ仕事を請け負うことになったことから事件が始まります。1つの白骨を巡る殺人事件をきっかけに仲間たちは、誰かに操られるように関係をねじらせ、自らの罪を露呈し、裁きを受けていく。一人一人に起こっている、別々のように思える出来事が最後の真相解明のところで、きれいな1つの線につながる部分は読んでいて鳥肌ものでした。自らは手を下さないのに人の心理をつき、行動を操り、裁きを受けさせてしまう、コンダクターの手腕に脱帽でした。最後まで一気に読めます。