風姿花伝の評価
風姿花伝についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
風姿花伝の感想
芸術を志す者の必読書
室町時代(1300年代前半)の能の大家であった世阿弥が書き残した、後世の為の理論書です。一応能の説明ということにはなっていますが、そのほとんどは現在にも通づるかなりハイレベルで明快な芸術論になっています。例えば「初心忘れるべからず」という有名な言葉があり、誰もが知っている言葉で、始めた頃の気持ちを忘れるな、という意味で使われます。それは風姿花伝の中の言葉です。しかし、実際この言葉の意味するところは、始めた頃(少年としてデビューした頃)は物珍しく若さもあって、誰もが称賛してくれるが、それは本当の華(感動)ではないので、精進を怠るなという意味です。かなり奥が深いので是非芸術を志す人には読んで貰いたいですね。