犬心の評価
犬心についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
犬心の感想
作者と、老いた愛犬との、最後の日々
老いた愛犬、タケ(ジャーマンシェパード・メス・14歳)との、最後の日々を綴ったエッセイ。ニコ(パピヨン、オス、5歳)と、作者の父が亡くなってから連れてこられた、父の愛犬、ルイ(パピヨン、11歳、てんかんの持病あり)も、同居しています。犬心、という、犬の習性…群を作って、リーダーに従う、を、尊重した上で暮らしている作者を、素晴らしいと思いました。タケの死が近づくにつれ、下の世話がどんどん大変になっても、投げ出さず、安楽死させることもなく、自然な死がやってくるまで、見守る姿勢を崩さない所が良かったです。作者が、父の看病のため、カリフォルニアと熊本を一年に何往復もする、ハードな生活を送っているのにも尊敬しました。そうそうできる事とは思えません。父の死とタケの死を乗り越えて、これからも力強い文章を、書き続けてくれるといいなと思いました。