謎解きはディナーのあとでの感想一覧
東川 篤哉による小説「謎解きはディナーのあとで」についての感想が14件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
ジャンル分けできない内容
お嬢様と執事、という関係を楽しむだけならいいのかもしれない。ミステリーとしての高揚感や、謎解きやトリックの面白さは、はっきり言って無い。どこに楽しみを見出して読むかによって評価が分かれるだろう。ミステリーとしての期待はせず、ひたすら2人の関係性に身悶えようと心がけながら読んだ。しかし、それでもダメだった。お嬢様刑事と毒舌執事?秋葉原のカフェの世界だ・・・。作者はどこに重きを置いて書いているのだろうか。内容に魅力を感じなかったため、そんな変な方向に興味が出てきた。読書に抵抗のある人、堅苦しいのは苦手な人には受け入れられるかもしれない。又は、ドラマ化されたものを見てから読むと、頭の中で映像化して楽しめるかもしれない。
おもしろ楽しくミステリーを味わうには◎!
キレ者だけれどクセのある執事と超お嬢様女刑事というキャラクターが謎解きに挑んでいくというストーリー設定は、軽快で親しみやすくついクスリとしてしまう面白さがあった。謎自体はそんなに複雑ではなく目新しいものでもないので分かるものにはすぐ分かってしまうのだが、かといって子供だましのような単純なものでもないのでちょっと頭をひねりながらスッと読み解けるお手軽さが良かった。ただその分本格ミステリー好きにはかなりライトな作品に感じてしまうだろう。漫画は好きだけどミステリーが苦手な人、ライトノベルのようなキャラクターや世界観に個性がある話が好きな人におススメしたい作品。
毒舌執事とお嬢様の掛け合いが楽しい。
宝生グループ総裁の一人娘のお嬢様とその家に使える謎の執事、影山。素性を隠して刑事として働くお嬢様が関わる迷宮入りしそうな殺人事件を、話を聞くだけで影山がトリックを暴いていくというお話です。トリックとしては、単純なので分かりやすいですがミステリとして読むと物足りない感じです。話も綿密な伏線が張られて・・・というタイプではないのでヒマな時にふっと手にとってラクに読める小説という感じです。影山の毒舌っぷりがクセになるとお嬢様とのやりとりが面白いのですが飽きてしまうと・・・という気がします。ドラマ化もされ、今年は映画が公開されるようですがキャストの力かな、という感じがしました。
ライトな感覚で楽しめるミステリー
キャラクターが面白くてさくさく読めるミステリーです。ただ、トリックの作り込みが浅く、読んでいる途中で仕掛けがわかってしまいます。いい意味でも悪い意味でも読者を裏切らない物語の作りは、確かに本格ミステリーを好む方にはいまいち物足りないでしょう。しかしながら、初めてミステリーを読む方や漫画が好きという方には気楽に読んでもらえる作品なのではないかと思います。また、一遍一遍が短いのであっという間に読めちゃうし、プッと思わず吹き出してしまうシーンも多く、本格ミステリーにはあまりないコメディタッチがよかったです。トリックはさておき、主人公の令嬢刑事とその毒舌執事のやりとりが面白いです。
面白かったです!!
2011年だったと思いますが、連続ドラマ化されて話題になった作品です。今年は映画化もされるということで、とても楽しみにしています。この本はドラマを見終わったあとに読んだのですが、ドラマを見ていたからかすんなりとストーリーが頭に入ってきて、とてもスラスラと読めました。主人公の執事が自分の仕えるお屋敷の令嬢に対して、「お嬢様の目は節穴でございますか」などと毒舌を吐くところが一番おもしろかったです。執事から毒舌を吐かれて高いプライドを傷つけられているにも拘わらず、仕事(事件の捜査)で行き詰まると執事に事件の内容を話して助けを求めるお嬢様も可愛いなぁと思いました。
本屋大賞って...
本屋大賞受賞作品ということでかなり話題になってましたが、面白くなくてびっくりです。こんな程度で本屋大賞なんですね。お嬢様刑事と執事という設定はいいと思うけど、肝心の謎解きがたいしたトリックでもなく期待はずれ。前評判が良すぎて期待していたぶん余計につまらなかったのかもしれません。毒舌な執事といっても、そんなに毒舌でもないような。どうせならもっとめちゃくちゃな執事にして欲しかったし、お嬢様ももっとそれらしく書いて欲しい。ただのお馬鹿さんみたいです。ドラマ化のために受賞させたのかな、と邪推してしまいます。小学生や中学生が読むにはちょうどいいのかもしれません。
こんな毒舌吐かれたら・・・
大財閥のご令嬢とその執事の物語。この文字だけを見たらいたって普通のお話のような気がします。実は、なんとこの物語の執事はよりにもよってお仕えしているお嬢様に容赦なく毒舌を吐きまくるというとんでもない執事です。読者としてはそこが面白ポイントでもあるのですが・・・ただ、私自身がもし執事に毒舌を吐かれたらを思うと、おそらく解雇でしょうね(笑)大財閥のご令嬢でありながら警視庁勤務のお嬢様と、様々な事件を解決していく毒舌執事ですが、毒舌を吐かれながらも必死に事件解決に向けて健気に頑張っているお嬢様も私は好きです。二人の掛け合いや、今後の二人の展開なども見どころだと思います。まだ読んだことのない方はぜひ一度読んでみてください!!
毒舌?
テレビドラマ化された、小説なので、読みやすかった。テレビを見たあと、小説を読んだので、キャラのイメージが出来上がっていて、読みやすかったのかも。自分的には小説が映像化されたときは、「小説の方がよかったな」って思うんだけど今回はどっちもよかった。というか、小説に忠実だったのかも。ミステリーはあんまり読まないんだけど、ミステリー初心者には、入門書としてちょうどいいのかなと思う。短編だし、キャラがしっかりできていて、登場人物がわかりやすい。毒舌執事を売りにしてるけど、毒舌なのかな?毒舌ってこんな感じなのかな?そのへんに疑問。別にキャラはいいと思うけど、「毒舌」ってワードに引っ掛かりを覚えた。
毒舌執事と令嬢刑事。
本作品の面白さの中心は間違いなく「影山」である。本来ならば執事なのだから雇い主に従うのは当然・・・のはずではあるが、彼の場合は主に向かって容赦ない毒を吐く。それは苦言を呈するなどというような戒めのためではなく、間違いなく「口が悪い」。しかしそんな影山も、事件のトリックを暴かせれば本職の刑事を凌ぐ目利きと化してしまうのが魅力なのだろう。一方、主人公の麗子はお金持ちの令嬢が素性を隠して刑事をやっているという現実離れした設定である。普通ならばリアリティに欠けそれがミステリー要素にも影響しかねない。ところがこの作品は麗子と影山の会話劇が見どころとも言えるため、むしろコミカルな部分にこそ味が出ていて面白い。ストーリーはオムニバス形式でそれぞれ何件かの事件を描くので、短くかなり読みやすい。1日1事件のペースで、気長に読み通すのもよいかもしれない。
話題の本を読みました
嵐の櫻井翔君が主演でドラマ化された作品なので有名だと思います。私は先にドラマにはまってしまい・・・本屋ですぐに購入し家に帰って一気に読んでしまいました。お金持ちの新米刑事である宝生麗子の周りで数々の難解事件が発生します。彼女は自分ではいつも解決することができません。そして、執事である景山にディナーの時にその話をするのです。ディナーのあと、お嬢様の目は節穴ですか?とドラマでのおなじみのセリフとともに事件を次々と解決してしまうというお話です。現実ではありえない設定。事件解決とともにお嬢様と執事の関係の変化もハラハラドキドキする展開がとても面白い作品です。
謎解きは朝飯前。
頭脳明晰な執事。…憧れます?私は憧れます。あ、性格に難がなければね!そんな執事の影山、そしてお嬢様刑事の麗子。難事件という難事件を話に聞くだけで解決しちゃう執事に、お嬢様は頼りにしつつ地団駄踏みつつ何だか楽しそう。麗子の上司、残念おぼっちゃま刑事の風祭もこれはこれで愛おしいキャラです。こう、アホさや無駄ハイテンションっぷりがたまりませんよね。一度、正に売れてる真っ只中の頃、小児科の待合室で小学校高学年ぐらいの男子がこの本を熱心に読んでいるところに遭遇しました。そんな歳の男子は読書に興味ないだろうと勝手に思い込んでいただけに、びっくりしました。でもそんな様子がすぐ納得に変わるくらいには、とっつきやすい内容だと思います。売れた経緯も、まず本屋さんに愛されるところから始まった作品です。ドラマも良かったし映画も楽しみです。
忙しい方のリフレッシュにピッタリ
読み終えた後、本当にスッキリ気分爽快でした。登場人物が、日常生活ではめったにお目にかかれないような、はっきり言ってありえない設定ですが、どうしてもこの小説の世界に引き込まれてしまいます。主人公とその他登場人物のかけあいが楽しくて、読んでいてあきません。`それでいいのか?警察官?!'の連続で、ツッコミをいれたくなりますが、実際ありそうで面白いです。文章も歯切れがよくスッキリしていて読みやすいです。推理小説によくありがちな、複雑で奇抜なんだけど、何か納得いかないというようなトリックもありません。この小説は、六話に分かれており、それぞれ完結しています。忙しい方は、間をあけてしまい前章の記憶があいまいということがままありますよね?そんな方でも楽しめること間違いなし!
スラスラ読める推理小説
大ベストセラーになった作品であり、テレビドラマにもなったので、とても多くの方が知っている作品だと思います。大金持ちのお嬢様である国立署の刑事とその執事を中心として、どこかほのぼのとした事件を解決していく推理小説です。いわゆる本格的な推理小説を求める方には向いていないかもしれませんが、気楽に推理小説を楽しみたいという方にはピッタリの作品です。斬新なトリックやキャラクターの立った登場人物たちのユーモラスな会話は、作者の得意なするところです。トリックの部分だけでなく、キャラクターの会話もおもしろいので途中でダレることなく読み進めることができるのが素晴らしいです。ちなみに、この作品には野球の小ネタが多く出てくるので、野球に詳しい方はさらに楽しめると思います。
謎解きは二の次程度の感じで
テレビドラマにもなった東川篤哉によるユーモアミステリーで、2011年には本屋大賞を受賞した作品。ストーリーとしては、主人公である新米刑事である「宝生麗子」には、実は世界的な企業グループである「宝生グループ」の令嬢の裏の顔をもっており、正真正銘のお嬢様と彼女の執事である「影山」によるミステリーである。本作品の面白いところは、事件に概要や証言などを「宝生麗子」が説明し、それを執事である「影山」が話しを聞いただけで推理してしまう醍醐味と、それまで主人に対して忠実な執事である「影山」が、謎解きを始めると数々の暴言などのギャップが微妙にマッチしてて魅力ある作品になっております。トリック自体は難しいものではないので、本格的なミステリーではなく、あくまでも「ユーモア」プラス「ミステリー」程度で楽しむのが良いかと思う作品です。