哲学のような賢治のような
表紙で手に取り、開くと少し敬遠するかも小学生の時、いとこのお兄ちゃんの部屋にあった本でした。表紙の色がとてもきれいで引き込まれたのを覚えています。開くと子供心にリアルな人間のキャラに若干怖さもあり(歯が描かれて怖かった)、未知の世界観に怖さと興味を惹かれます。ヒデヨシのヒーロー感がないながらも存在感の大きさと、繰り広げられるアタゴオルという星のなかでの音楽や植物との関係性がドンドンと引き込まれる魅力で読み進めていくうちにキャラの絵に関してはむしろ愛着さえ感じます。猫と人間、すべての実体化不思議な世界観であり、宇宙観さえかんじるのはどこかで宮沢賢治の世界観を見ているかのようです。触れると固まってしまったり、音符で階段をつくり果てしなく登っていったり。オオダコニくらいついたり、恐れられるほどのヒデヨシの食欲だったりいやしさだったり。それが憎めなかったり。人間と猫が普通に生活を共にしている。...この感想を読む
3.53.5
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