メゾン・ド・ヒミコの感想一覧
映画「メゾン・ド・ヒミコ」についての感想が4件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
男性にこそ知ってほしい、年老いたゲイの世界
とにかく美しい青年がドハマりのオダギリジョー。この映画を手に取った理由はただ一つ。まだ美しかった頃のオダギリジョーが見たかった、ただそれだけでした。今のように役者としての異様なまでの貫禄溢れるオダギリジョーではなく、まばゆいくらいに美しく、今にも消えてしまいそうな儚げな雰囲気漂う繊細なオダギリジョーに会いたいのなら、この映画しかないと私は思います。この映画でのオダギリジョーはホモセクシャルであり、男性しか愛せないゲイの若者・春彦を演じているのですが、こんなに美しく魅力的な男性が女に興味がないのだとしたら、女の私がこの人を振り向かせようとどんな手を使ったとしても、彼の愛を手に入れることは絶対的に不可能なんだというこのもどかしさがまた、ものすごく儚くて最高にイイんです!そして春彦の恋人が、柴咲コウ演じるサオリの父・ヒミコであることも手伝って、柴咲コウとオダギリジョーの絡みを観ることもないは...この感想を読む
人間関係色々あるよね
それぞれの生き方を想い、切ないような、でも切なくなるのも違うような、何だろう、カッコイイ生き方してるなぁと思う瞬間が急にきて、胸がぐっと掴まれるみたいな…何ともやられた感じがしました。観れて良かったです。いっぱい色んな考えが頭を巡る感じがしました。考え方は、人それぞれだし、恨みもあったりして当たり前だし、でも、許せたり、償ったり、返したり、返されたり、色々あって、人間関係は成り立つのかなぁ…と観ていて思いました。出ている役者さんの演技がすごく上手くて、良かったです。秋、冬は家に籠る時間が増えていくので、こんな映画を観て過ごすのも素敵だと思います。
覗いてみたい世界を垣間見る
テレビをつければ、毎日のように「オネエ」と呼ばれる人が活躍している今、いずれはこんな施設が多くできるのかもしれない。少し興味があって覗いてみたい世界を垣間見ているような感覚になる。最初は圧巻されてしまうけれど、溶け込んでいってしまう沙織の気持ちも分かる。普通の女性として生きている姿が生き生きしていると感じるから。部屋を貸してほしいと言った春彦に山崎が言ったセリフ。お化粧室でメイク直ししてみたかったのという、女性にとっては単なる日常も大きな夢。それにしても俳優さん全員が見事にゲイを演じきっていることもすごい。本当に日本のどこかにメゾン・ド・ヒミコがひっそりとあってもおかしくない。
多種多様に臨機応変に対応しよう この分野は新たなビジネスチャンスかも知れない
2005年公開の日本映画 監督 犬童一心 出演 オダギリジョー 柴咲コウ 田中泯ゲイの父親を持つ娘と、死期を迎えてるゲイの父親、父親の恋人の青年、その他もろもろのゲイの年寄り達。恐い鬼も慣れれば平気、自分の主義主張を叫ぶとき後の責任は取らないといけないというメッセージを含んだお話。これはまじめに描いたら、可也反発を食うだろうから、やわらかく描いたのだろう。ゲイの老人ホームといういつか来る日の姿を描くが、やはりこういう眼に見えないポリシーがあるとどういう区別にするんだろうか。金があれば良いが、金が無いと人権と言う言葉で飾られておかしなことになるのではないか。映画の中で女の子が叫ぶ、年取ったゲイを普通の年寄りだとつれに嘘をついて引き取らせてしまう。どんなに周りの人が困ると思うの、あんたたちの性嗜好で家族がどんな思いをすると思うのと叫ぶ。