終末のフールのあらすじ・作品解説
終末のフールは、伊坂幸太郎が書く短編小説。集英社の月刊小説誌・小説すばるに2004年2月号に掲載された。他に2004年から2005年にかけて小説すばるに掲載された太陽のフール、籠城のビール、冬眠のガール、鋼鉄のウール、天体のヨールなどを合わせ8つの短編集も収録している。単行本が2006年に、文庫本が2009年に、ほか電子版が出ている。また、小説を原作にした漫画版が塩塚誠が作画でヤングジャンプコミックスから出ている。 「8年後に地球に小惑星が衝突し、世界は滅亡する」と世界中に発表され、最初は半信半疑の人々も、しだいにその事を受け入れ、世界中が大混乱に陥る。秩序は乱れ、犯罪が横行していたが5年経って比較的穏やかな日常が戻ってきた。あと残り3年しかない中で、仙台のマンションに住む人々の、終わりが分かっても生きていく、それぞれの人間ドラマを描く。終末を前に人間にとっての幸福や今日を生きることの意味を問う物語。
